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不思議な少年(4) (モーニングKC (1471))

価格: ¥720
カテゴリ: コミック
ブランド: 講談社
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原典とは結構違う ★★★★★
ご存知の方も多いと思いますが、この漫画はマーク・トウェイン晩年の小説「不思議な少年」を原典としております。
晩年のマーク・トウェインが自らのペシミズム思想を乗り越えようと苦心しながら執筆した小説です。こちらも名作なので是非読んで欲しいのですが...

個人的に、ストーリー性及び主人公である少年の魅力という点においては山下さんが勝っていると言わざるを得ないです。

主人公の少年を、徹底して人間に興味を持たない(いわゆる、良心というものを持たない)絶対的な存在として描いたマーク・トウェイン。
対して、山下さん描くところの少年は、興味を持って人間と接し、その愚かしさの中に無上の美しさをも見ている。
どちらがお好みかは人に選るでしょうが、僕としてはやはり後者に魅力を感じます。

長くなりましたが、この巻収録の「ベラとカリバリ」は最も好きなエピソードだったりします。
もっと多くの方に読んで欲しい作品です。
人間の世界を不思議がる少年の物語 ★★★★☆
 第4巻に至って、「不思議な少年」は人間界との係わりを深めていきます。もちろん、まだまだ人間界のルールに疎く、人間の感情の機微を読み取れません。しかしなぜかしら人間に対する強烈な関心を抱き、理解しようとします。だから「不思議な少年」は、人間の世界を「不思議がる少年」でもあります。
 理解は、係わり合いの中からしか生じてこないもののようです。第11話では、少年は1人の女性の魂を救済しようとします。しかし、踏み込みはまだ浅い。ラストシーン、少年の表情は彼が出来事の意味を量りかねていることを示しています。ところが第12話では、少年は人間界の悲劇に巻き込まれ、「感情」を揺り動かされて「復讐心」さえ抱きます。そして第13話、少年は「復讐劇」を見るために、むしろ積極的に人間界に介入します。その果てに、少年は「愛の感情」を知るのです。
 私が思うに、作者は「柳沢教授」の連載を通じて、人間界の「外」を発見していったのではないでしょうか。連載の進行とともに、教授はほとんど天使的な存在へと純化していきました。それに対して著者がこの連載で試みているのは、「外」から再び「内」へと帰還すること、天界から地上に降り立つこと、ではないでしょうか?
 ただしその「失墜」は、『ベルリン/天使の詩』的なものではありません。観照者の無力をめぐる物語ではないのです。むしろこの少年は、いわゆる「脱社会的存在」に近い。あらゆる時代、あらゆる土地を経巡りながら、少年は人間であることの意味と価値を量っています。もし人間界に失望すれば、少年はふたたび「彼岸」へと立ち去ってしまうのでしょう。
ぺシミズムなのか? ★★★★★
 検索をかけたら意外な原典があることがわかりました。世界名作劇場でもとりあげられた「トムソーヤの冒険」の作者マーク・トゥエーンの著作「不思議な少年」です。16世紀のある村に不思議な少年が現れる。彼はサタンと名のり人々を魅了していった。ぺシミズムに彩られた作品なのだそうです。字引を引くと「{ぺしみずむ}人生は生きる価値がないとする考え方」とあります。
 4巻まで読み続けると、本作の少年は人間に興味を持っているが、けしてペシミストではないように思う。ただ傍観者でもなく、興味のある人間に寄り添い語りかけている。悪意のように感じることもあるし、愛情を感じているようでもある。人間の蒙昧さを笑いながら、蒙昧ゆえに肩寄せあい励ましあう姿に
も何かを感じているようでもある。

 弱きものひと、また強きもの人間。猿に「童子のくせに濁った目をしてやがる。」と鼻を叩かれる少年。驚きの表情の少年。

 山下和美氏の柳沢教授も長期連載となった。教授は知の探究者である。教授と少年がいつか出会う作品が相互に描かれるかもしれない。もしかしたら既に出会っているのかもしれない。マーク・トゥエーンの「不思議な少年」に出てくるサタン少年。その小説を読むときも私は山下氏の「少年」を思い浮かべながら読んでしまうかもしれない。不老不死の少年といえば超人ロックありますね。現在も続く聖悠紀氏の「超人ロック」とまた違った魅力に溢れる「不思議な少年」10年先も連載を継続していたらうれしい作品です。すばらしい作品を山下和美氏は手に入れたと思います。年に2本または3本のペースでもよいので今後の少年に期待しています。NHKでアニメにしてくれないかなぁ。
レベルが落ちないのがすごい ★★★★★
第一巻が出たときに、「こういう話も書ける人だったのか!」と驚愕したことを思い出しつつ、最新刊を読みました。
こういうのはマンガでしかかけない話だなぁ、としみじみ思う。不思議な話であり、不思議な読後感でもある。
それぞれにまったく違うテイストの話が3本収録されているが、主人公である少年は世界をただ見ているだけの存在でありながら、それぞれの人の心に何かを見出している。悪いことばかりでなく、素晴らしいことばかりでもなく。
さらっと読めるし、深読みもできるし、少年の視点でも読めるし、それぞれの立場でも読める、本当に不思議な話。こういう話が読めることを幸福だと思う。
不思議な美少年? ★★★★☆
何かのきっかけで本書を知り購入しました。ボクにとってこの4巻が、初めての本です。
たぶん、タイトルから感じた不思議さと表装の少年のビジュアルから、何となくSFちっくな面白さを期待していわゆるジャケット買いしたのだと思います。
さて内容に関しては、SFちっく、と言っていいものならおおむねアタリで、というもののおおいに真面目なものでした。軽薄なボクにとっては少々堅苦しく感じたかな……。(それで、マイナス星一つです。すみません)
いやいや、興味深く面白いストーリーでしたよ! 誤解のないように。
本書には3話掲載されていますが、特に3話目は娯楽性が高く楽しめます。
でもたぶん本作品の一番の魅力は、主人公自身なんでしょう。
なんとまあ、びくっとするほどかわいい美少年です。特に2話目のかわいさはずるいくらい。
そしてやっぱり不思議な少年なんですね。1話目で不思議。3話目で決定的に不思議な人間です。ほんと何者なんでしょう?
既刊も読んでみようと思いました。
原典とは結構違う ★★★★★
ご存知の方も多いと思いますが、この漫画はマーク・トウェイン晩年の小説「不思議な少年」を原典としております。
晩年のマーク・トウェインが自らのペシミズム思想を乗り越えようと苦心しながら執筆した小説です。こちらも名作なので是非読んで欲しいのですが...

個人的に、ストーリー性及び主人公である少年の魅力という点においては山下さんが勝っていると言わざるを得ないです。

主人公の少年を、徹底して人間に興味を持たない(いわゆる、良心というものを持たない)絶対的な存在として描いたマーク・トウェイン。
対して、山下さん描くところの少年は、興味を持って人間と接し、その愚かしさの中に無上の美しさをも見ている。
どちらがお好みかは人に選るでしょうが、僕としてはやはり後者に魅力を感じます。

長くなりましたが、この巻収録の「ベラとカリバリ」は最も好きなエピソードだったりします。
もっと多くの方に読んで欲しい作品です。
人間の世界を不思議がる少年の物語 ★★★★☆
 第4巻に至って、「不思議な少年」は人間界との係わりを深めていきます。もちろん、まだまだ人間界のルールに疎く、人間の感情の機微を読み取れません。しかしなぜかしら人間に対する強烈な関心を抱き、理解しようとします。だから「不思議な少年」は、人間の世界を「不思議がる少年」でもあります。
 理解は、係わり合いの中からしか生じてこないもののようです。第11話では、少年は1人の女性の魂を救済しようとします。しかし、踏み込みはまだ浅い。ラストシーン、少年の表情は彼が出来事の意味を量りかねていることを示しています。ところが第12話では、少年は人間界の悲劇に巻き込まれ、「感情」を揺り動かされて「復讐心」さえ抱きます。そして第13話、少年は「復讐劇」を見るために、むしろ積極的に人間界に介入します。その果てに、少年は「愛の感情」を知るのです。
 私が思うに、作者は「柳沢教授」の連載を通じて、人間界の「外」を発見していったのではないでしょうか。連載の進行とともに、教授はほとんど天使的な存在へと純化していきました。それに対して著者がこの連載で試みているのは、「外」から再び「内」へと帰還すること、天界から地上に降り立つこと、ではないでしょうか?
 ただしその「失墜」は、『ベルリン/天使の詩』的なものではありません。観照者の無力をめぐる物語ではないのです。むしろこの少年は、いわゆる「脱社会的存在」に近い。あらゆる時代、あらゆる土地を経巡りながら、少年は人間であることの意味と価値を量っています。もし人間界に失望すれば、少年はふたたび「彼岸」へと立ち去ってしまうのでしょう。
ぺシミズムなのか? ★★★★★
 検索をかけたら意外な原典があることがわかりました。世界名作劇場でもとりあげられた「トムソーヤの冒険」の作者マーク・トゥエーンの著作「不思議な少年」です。16世紀のある村に不思議な少年が現れる。彼はサタンと名のり人々を魅了していった。ぺシミズムに彩られた作品なのだそうです。字引を引くと「{ぺしみずむ}人生は生きる価値がないとする考え方」とあります。
 4巻まで読み続けると、本作の少年は人間に興味を持っているが、けしてペシミストではないように思う。ただ傍観者でもなく、興味のある人間に寄り添い語りかけている。悪意のように感じることもあるし、愛情を感じているようでもある。人間の蒙昧さを笑いながら、蒙昧ゆえに肩寄せあい励ましあう姿に
も何かを感じているようでもある。

 弱きものひと、また強きもの人間。猿に「童子のくせに濁った目をしてやがる。」と鼻を叩かれる少年。驚きの表情の少年。

 山下和美氏の柳沢教授も長期連載となった。教授は知の探究者である。教授と少年がいつか出会う作品が相互に描かれるかもしれない。もしかしたら既に出会っているのかもしれない。マーク・トゥエーンの「不思議な少年」に出てくるサタン少年。その小説を読むときも私は山下氏の「少年」を思い浮かべながら読んでしまうかもしれない。不老不死の少年といえば超人ロックありますね。現在も続く聖悠紀氏の「超人ロック」とまた違った魅力に溢れる「不思議な少年」10年先も連載を継続していたらうれしい作品です。すばらしい作品を山下和美氏は手に入れたと思います。年に2本または3本のペースでもよいので今後の少年に期待しています。NHKでアニメにしてくれないかなぁ。
レベルが落ちないのがすごい ★★★★★
第一巻が出たときに、「こういう話も書ける人だったのか!」と驚愕したことを思い出しつつ、最新刊を読みました。
こういうのはマンガでしかかけない話だなぁ、としみじみ思う。不思議な話であり、不思議な読後感でもある。
それぞれにまったく違うテイストの話が3本収録されているが、主人公である少年は世界をただ見ているだけの存在でありながら、それぞれの人の心に何かを見出している。悪いことばかりでなく、素晴らしいことばかりでもなく。
さらっと読めるし、深読みもできるし、少年の視点でも読めるし、それぞれの立場でも読める、本当に不思議な話。こういう話が読めることを幸福だと思う。
不思議な美少年? ★★★★☆
何かのきっかけで本書を知り購入しました。ボクにとってこの4巻が、初めての本です。
たぶん、タイトルから感じた不思議さと表装の少年のビジュアルから、何となくSFちっくな面白さを期待していわゆるジャケット買いしたのだと思います。
さて内容に関しては、SFちっく、と言っていいものならおおむねアタリで、というもののおおいに真面目なものでした。軽薄なボクにとっては少々堅苦しく感じたかな……。(それで、マイナス星一つです。すみません)
いやいや、興味深く面白いストーリーでしたよ! 誤解のないように。
本書には3話掲載されていますが、特に3話目は娯楽性が高く楽しめます。
でもたぶん本作品の一番の魅力は、主人公自身なんでしょう。
なんとまあ、びくっとするほどかわいい美少年です。特に2話目のかわいさはずるいくらい。
そしてやっぱり不思議な少年なんですね。1話目で不思議。3話目で決定的に不思議な人間です。ほんと何者なんでしょう?
既刊も読んでみようと思いました。