内容についてはあまり触れませんが、途中で涙が出るような場面もあり、何度も読み返したくなるようなとてもいい作品です。

ほとんど意味のないBLコミックが多い中、ほんとに心を動かされるような作品に出会う事はあまりないのですが、この本は買ってよかったと思いました。

少し痛々しい内容を含むので、好き嫌いはあるかもしれませんが是非一度読んでみてほしい作品です。

こちらを気に入られた方は是非RULESも続けて読んでみて下さい。

１　大学の先輩（ロン毛）×後輩（ビッチ系）　（RULES (1) キャラコミックス RULES 2 (2) (キャラコミックス) RULES 3 (3) (キャラコミックス)へ続く）
２　ノンケの高校生（ロン毛）×ゲイの同級生（クールビューティー）

自分にも他人にも興味がなく、男に身体を売って金を稼ぐトオル（後輩）。
先輩との関係も「やったら金くれるから援交みたいなもん」と考えています。
一緒にすごす時間が心地よくても、人を好きになった経験がない彼にはその感情のなんたるかがわかりません。

また先輩がすんごいいい男。
口では「別に恋愛やってるわけじゃない」とか言いつつ、トオルの孤独を感じ取り温かく包み込むように接します。

この作品と『ＲＵＬＥＳ』とで喪失・再生の構成になっており、前哨たる本作はけっこーつらい展開に。
トオルは、「特別だ」と思っていた先輩を喪っても泣けず、どんなに願っても夢でさえ逢えなかったのに、
先輩に対する愛を自覚したとき初めて涙を流し、彼を夢にみるのです。
それからの、先輩の影を追い求めるように暮らすトオルが痛々しくて切なくて…。

ＢＬは読んで幸せなほうが好きだけど、悲恋ものもスパイスとして加えておきたいものです。

ホントに切ないです。
これはボーイズラブが苦手な人でも共感できると思います。
空虚な生活を送っているトオルは同じ大学の先輩でプロカメラマン、松岡のモデルをやっていた。金でつながれた肉体関係を続けている二人だが少しずつお互いが特別な存在だと思い始める。
しかし一番肝心なことには大切なものを失ってからじゃなきゃ気づけなかった。

不器用で切ない恋愛模様が描かれています。