もう…
★★★★★
読み終えた時に泣いた。漫画で泣くのは初めてでした。それは、スマイルが笑顔を取り戻した事やドラゴンが卓球と折り合いをつけた事やペコが復活した事に感動したせいかもしれない。
本当に様々なキャラクターのドラマが詰まっている。そしてそれを絵で魅せる。ペコとの試合中に笑うドラゴンやペコとの試合でペコに対して初めて本気になるスマイルの表情など。口や言葉で書いてしまえば、陳腐になってしまうだろうカタルシスが詰まっている。
才能がないのを知って別の道に進むもの、それを知っていても頑張るもの。どこにでもありそうなヒューマンドラマを卓球を舞台に、最高の役者が演じている。
これが漫画だと言いたい。出会えてよかった。
最高
★★★★★
あまりにもすばらしい作品。
映画から入った方は「ピンポン」という作品を、
主人公ペコの成長活劇だ、と捉えているのだろう。
それは違う。
「ピンポン」の物語の軸は、あくまでもスマイル。
第一巻の表紙を飾っているところからも、それが読み取れる。
スマイルは自分を助けに来てくれるヒーローを待ち続ける。
それが1〜4巻までの物語の軸。
そして、この5巻でついに、ヒーローが現れる。
ヒーローはスマイルのために、勇気を出した。努力をした。そして、強くなった。
スマイルはヒーローに救われ、涙を流す。
5巻の表紙を飾るのは、本当のヒーロー。
映画は一度観て、愕然として、あえてもう一度観た。
作品の本質を感じ取れない人が原作をいじってはいけない。
松本大洋のある到達点
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松本大洋先生作の映画にもなったコミックです。
ドラゴンの苦悩、心境
スマイルの喜び、渇望
ペコの覚醒、進化
が詰まった作品。命を、青春を感じます。
世界を難解に妖艶に変質させられました。
ミリペンを用いていた先生の画風の
完成型といえます。
すばらしい構成力と画力に
度肝を抜かれました
泣ける
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私は5巻が一番好きです。
中でも、最後に、ペコとスマイルが試合している中で出てくる、小さい
ときの二人のタムラでの思い出が描かれているところは、うるっときま
す(二人が卓球台に座っておしゃべりしているところとか)。
何度読んでも、人物の魅力、絵のタッチ、時々描かれるオトシどころ、
全てが面白い。
無能を受け入れてしまえば安心できた
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映画化で話題になってたから、気になって原作漫画をまとめ買いした。
才能っていう目に見えない力に人は憧れるが、結果的に人生には勝ち組と負け組っていう枠組がある。
その辺の人間模様が如実に現れている世界に深く引き込まれた。
「飛べない鳥もいる」
「理想を掲げる事はたやすいのです。ただ、理想の追求を許された人間は少ない。」
「無能を受け入れてしまえば安心できた。」
等の言葉は、自分にとって現実っていうものを突きつけられた。