類書にない情報の宝庫
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本書は、米国人インフォーマントからの聞き取り調査に基づきさまざまな口語表現を頻度順に示したものです。信頼度は高いのですが、気になる点もあります。例えば、「提案する」の項で、My attorney suggested to me to compromise with the company I sued が「非常によく使われる」となっていますが、LDOCE5、MED2、CALD3は、suggest に不定詞を続けてはいけないと注意していますから、私たちは避けたほうが無難でしょう。
また、「議員」の項に、「a Diet member, a member of the Diet は全く使われていない」とありますが、日本の国会を the Diet ということは、英米の辞書にも明記されています。「食餌療法をしている一員」と誤解する米国人は日本の事情を知らないだけですから、私たちは啓蒙に努めるべきでしょう。とは言え、本書には既存の辞書には載っていない貴重な情報が満載されていますから、手元において随時参照していますが、読んでも楽しい辞典です。
同じような本をどうして...
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同じような本を大修館でも出版している。
なぜ?なんのために?
調べ物にとどまらず
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高校までのレベルがある程度できるようになったら、この辞書を使うようにしたほうがよいと思います。
よりリアルな英語を身につけるためにはこの種の辞書が必要です。
辞書と言っても、調べ物をするときに使うというのではなく、ごく普通に本として最初から順に読んで、自分の英語知識を最新のものに更新していくという作業をするのが正しい使い方だと思います。
市橋敬三の集大成辞典!
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この著者には、ほぼ同趣旨の『最新アメリカ英語表現辞典』(大修館)があります。ユニークな「英会話辞典」として重宝していますが、比較して、この辞典はボリュームは2倍強、そしてなんといっても貧弱だった「索引」がかなりパワーアップしています。和文索引、英文索引が80頁も付いているので、見出しでは引けない例文の重要な表現が引けます。パラパラとめくった感じでは、かなり口語的な、自分にはあまり馴染みのない(ネイティブがよく使うらしい)表現の宝庫といった印象です。英会話本で有名なこの著者の集大成辞典だと思います。1つの和文がものによっては10も20もの「頻度順の」英文になって並んでいるのはまさに驚異です。この辞典は、絶対「買い」です!