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オルフェウスの窓 5 (集英社文庫―コミック版)
価格: ¥777
カテゴリ:
文庫
ブランド:
集英社
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作中屈指の名場面登場
★★★★★
第2部ウィーン編、イザークの栄光と挫折の物語の後半部分にあたります。この巻の終幕に
作中屈指の名場面があります。青春時代に別れて後、十数年を経て伝説の窓の下でイザークと
ユリウスは再会します。久しぶりに登場したユリウスは大人の女性になっていますが、やはり
乗馬服のような装いでスリムなパンツスタイル、美しい金の髪をなびかせています。
彼女の眼は相変わらず美しいものの、やや憂いを帯び夢見るような穏やかささえ見せていま
す。彼女はここに至る時間、その眼で何を見、何を経験し、今何を思っているのか?クラウス
と再会できたのか?イザークと恋に落ちる可能性は?それらは第3部、第4部(文庫6.7.8.9)
で明らかになります。
全く同じ場面が第3部ロシア編の最終ページ(文庫9)にも登場し、ユリウスとクラウスの
物語を読んだ読者は、いっそう深い感慨を持って再び彼女の眼を見ることになるという
素晴らしい構成です。時間をかけて長編を読む楽しさはこういったところにもあるのだと
思います。
巻末に、江國香織さんが解説を書いていますが、この作品の特徴と魅力を的確に描き出して、
とても良い解説だと思います。
オル窓、イザーク編
★★★★★
第2部。初恋のユリウスに去られて傷心を抱えたまま、イザークはウィーンに出て、ピアノを本格的に学ぶ。本巻では、少年から青年になったイザークの姿が描かれている。
しかしこの人、女を見る眼がないのである。見ていて歯がゆいほどである。誠実な愛で一筋に自分を慕う、全作品を通していちばんマトモな女性・カトリーナには全然惹かれず、タカビー二股女のアマーリエにうつつを抜かしたり、周りの困惑も二人の将来も考えずにロベルタと結婚してしまったり。でも天才ってこういう、人格的に破綻したところがあるのかもしれないなぁと思う。
本格的に音楽論が戦わされるので、普通の少女まんが以上に読み応えがある。ラインハルトの作った悪魔的な曲を、一度聴いてみたい。
ベルばらの次はこれ!
★★★★★
ベルサイユのばらを読んで面白かったって人には、タイプは少し違うけど、読んでみて欲しいです。
後半はロシア革命です。
フィクションではありますが、ロシア史に興味をもつきっかけになりました。
3人の主人公はもちろんですが、その他の人々のエピソードもそれぞれ、うまく歴史に絡めて描いてあり、やっぱりうまいな~と思います。