歌手(J.S)のお墨付き
★★★★★
何かと話題の井上さんのドキュメンタリーを拝見し、書店で働いていたので表紙くらいは見たら分かったが、こんな鬼才の人が作ったとは思わなかった。
スラムダンクから見直さないと、と反省する。
野宮素敵!
★★★★★
野宮がどんどんかっこよく見えてきました。
困っている人がいれば、障害者に対しても普通に手を貸してあげるところや、
誰に対しても変わらない、人に対する見方や態度。
自分の気持ちにまっすぐであろうとするところ。
野宮の素敵さが、ますます光ってきた8巻です。
きっと誰にでも高橋のような部分があるはずです。
彼は自分をAランクだと思っていたけど、それはリアルではないし、
障害者になれば最低ランクだと思っているけど、それもリアルではない。
自分や他人のことを、何を基準にどう考えるのか。
「障害者」や「弱者」について偏見はないか。
何を大切に生きていくのか。
読むたびに考えさせられ、野宮のようにかわいい馬鹿になれたらと思います。
それぞれの内面に・・・。
★★★★☆
それぞれに持っていた小さな芽が、
少しづつ、丹念に丹念に育てていったものが、
ようやく形になったのがこの巻だと思います。
特に、『リアル』開始当初は
『屈折した優等生』でしかなかったキャラクターが、
この巻に来て、大きく内面を変化し始めています。
この作品の他の二人の主人公に比べ、
『頑張って現状を打破する』という
感覚が薄いキャラクターだっただけに、
彼の変化は、見ていてとてもわくわくします。
ここまでにバランス感覚に優れた作品はそうないので、
どうか機会があれば、一度は全巻通して読んでもらいたい作品です。
オススメです!
希望が見えてきた!
★★★★★
野宮、戸川、高橋にやっと進むべき道が見えた。
取って付けたようなその場しのぎの脚本ではなく、3人が
3人とももがき苦しんでようやく見つけた道。
自分の力で見つけた道を進む人の力強さが伝わりました。
夏美ちゃんの焼け野原の表現はパンドラの箱みたいで、
とても説得力ありました。
自分の心が焼けたとき、果たして自分には何が残るのか・・・
気持ちを切り替えるきっかけは視点を変えること。
自分を現在地とすると、その地点を上下左右いろんな
ところから見てみると物事違った見え方をする。
空の視点と9秒の視点はすごかった。
ちなみに、武蔵は上から見て寝ていた虎を起こしてました。
強さとは、現実(リアル)を受け入れる覚悟。
現実(リアル)の中で生きていく覚悟。を持つことだと
感じました。
失って、初めて自分の一番譲れないものが見えてくる。
★★★★★
どこに面接に行っても落ちてしまう野宮。自分の居場所(引越し屋)を
せっかく見つけて、道がつながったと思いきや倒産…そこへ夏美の
言葉、「どうせ泣くんなら、やりたいことやれば」。
野宮との事故のせいで何もかも失ってしまった夏美。しかし選択肢がなくなることで、ただひとつ自分の自身が持てるもの…それを見つけることができた。そのことが野宮の心に響く。「自分が自身を持てるものは…
バスケじゃんか…!バスケしかねぇ!!」
プロに向かって走る野宮の今後が楽しみです。
一方高橋はリハビリに苦しむ…今までサボっていた分思うように行かず…
しかし親父からの不器用なメール、そしてなぞの新キャラ花咲くんとの深い
言葉のふれあいの中で、
少しずつに前に進んでいく。そして床トランスを初めて成功させ、
花咲くんに積極的に話しかけるようになり、初めて脊髄損傷になってから
高橋が身内以外の人と談話する場面がとても印象的であった。
あと気になるのは、新キャラ白鳥さんと体育の原先生(8巻では登場せず)。
白鳥さんがこれからどう絡んでくるのか、体育の原先生は問題らしいが、
一体どのような人なのだろうか…すべての答えはリアル9巻で。
とても楽しみです。
これからの展開の中に、戸川とヤマの別れ(死)があると思いますが、
それも重くなってしまいますが、どのように井上さんがまとめて下さるのか…
それはとても気になります。