今回は野宮がいい感じ
★★★★☆
高橋編。でも今回は野宮がいい感じ。
「あとんす!」
3年ほど前に車椅子バスケの試合を見に行きましたが,結構すごいです。
『リアル』を直視する時、そして――
★★★★★
この巻は三人目の主人公とも言える高橋久信に焦点を絞っています。
高橋は三人の中でもかなり歪んだ思想感を持っています。
常に無気力でありながら、何でも出来る優等生であった彼は、
自ら自分自身を『Aランク』と自負し、自分がそうであることに強い誇りを持っていました。
しかし、衝突事故にあった事で車椅子の生活を余儀なく強いられた彼に、
遂に自分の『リアル』を直視しなければならない時が来ます。
一部の『過去』以外は常に完璧だと思っていた彼の人生は、
彼が言う『底辺』に落ちた時、徐々に以前負った傷や綻びを現してゆきます。
そして彼は自身の過去と決別するために、自身が背負った呵責を解き、
胸の内に秘めていた思いを父親に吐露します。
その言葉の一つ一つが力強く、重く・・・それらの言葉は私の心に深く響きました。
この時点で既に八巻出ているのですが、
私現在のところこの巻についてしかレビューを書いておりません。
理由は実に単純明快。常に素晴らしい出来を維持するリアルの中でも、
特に強い光彩を放つ巻だと感じたからです。
魂を揺さぶる何かがこの漫画にはあります。
それは何か明確に言葉では表現し難いですが、
読めば何が凄いのか、何がここまで一人の心を強く動かすのか、わかることでしょう。
『リアル』未読の方は、是非一巻から読むことをオススメします。
ありがとう
★★★★★
みなさんおっしゃる通り、漫画の内容はリアル(現実的)です。
作中にでてくる人達と同じ悩み、挫折また誰にでもある小さな苦悩まで。
いろんな人が見てもとても何かを感じる事ができる作品だと思うし
人によってもメッセージの受け方も変わるだろうし、感じ方も違うと思う。
だけどすごく前向きというか元気をくれる。そんな感じ。
この6巻には心に響くシーンや台詞がたくさんあった。
ほんとに「リアル」という作品には感謝している。
自分を見つめなおす機会を与えてくれて、少し前へ進めた気もする。
読んだ人でもそういう人も多いはずでは・・・??
自分のいる「リアル(現実)」を見つめることができる。
そんな作品です。
最高に面白く、涙がとまらない。
★★★★★
「リアル」は昔1,2巻読んだだけでその後読んでいませんでした。それは登場人物にまったく同情ができず、本当に「嫌なやつだなー」と思ってしまい少し不快感みたいなものがあったからだと思います。(今思えばそう思わせる描写が素晴らしい)最近、ふとまた読んでみようと思って6巻までイッキに読みました。
6巻はその嫌な奴、高橋が「主役」です。高橋が無気力で人をランクでしかみれないほど自分の殻に閉じこもってしまった過去や父親への心の吐露(叫び)が描かれています。嫌な奴から気になると思えるほど感情移入させてしまう描写が本当に素晴らしい。
井上雄彦さんの漫画は人間の心の動きがダイレクトに伝わってきてます。心を揺さぶる絵、言葉があります。本当に素晴らしい漫画で読んでいて涙が止まりません。
規格
★★★★★
このマンガを読んでると「障害」とはなんぞや、
と考えちゃうよね。
例えば目が悪くてメガネをかけている人を「障害者」
とは言わないけど、下半身が麻痺して車椅子に乗ってる人は
「障害者」ってことになっちゃう。
メガネや車椅子で、どっちも不自由な部分を補えるのに。
でもたぶん車椅子っていうのは、確かに不自由な部分を補えるけど、
すべての面で麻痺した下半身を補えるわけではない。
目が悪い人は、メガネをかければほとんど補うことが出来る。
そこがちがう。
でも目が悪くて、それがさらに進行して失明しちゃうと、
今度はその人は「障害者」ってことになっちゃう。
メガネをかけてもすべてを補うことができず、
普通のひとはできるけど、自分はできない、
ってことが増えちゃうから。
程度の問題かもしれないけど、
普通の人ができることができるかどうか、
ここが「障害者」の分かれ目なのかもね。
問題は「普通の人」ってなんだ、てことになるけど、
要するに「大多数の人」たち、てことなんだろうね。
物理的にも精神的にもこの国の社会構造が
「大多数の人」たちを基準に作られているから、
この基準に合わない人たちは普通に生活できない。
とくに今まで「大多数の人」基準の中でエリートとして
生きてきた人が突然この基準に合わない自分になってしまった、
ってことになると、それはやっぱりとてつもない
衝撃なんだろうなあと。