秀吉も絶頂かと思いきや、浅井の遺児茶々姫に手をつけたことから怪しい雲行きになってゆく。
このあたりになると戦争はあまり起こらなくなるかわりに、堺の豪商、秀吉の側近、家康とその武将たちが入り乱れる政治的な駆け引きの場面が多くなってくる。
そんな中、心に残った場面は家康が最期の迫った側室お愛の方を見舞う場面である。桜のように、植物のように、黙って家康に仕えてきたというお愛の方は最後に家康にこう言い残す。「神仏を偽っては栄えはありません」この言葉がなぜか重く心に響いた。