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映画ジャンル論―ハリウッド的快楽のスタイル

価格: ¥1,700
カテゴリ: 単行本
ブランド: 平凡社
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確かな手応えを味わうことが出来る1冊 ★★★★★
1996年に出版された、映画ジャンルを巡る考察。かなり学術的で本格的な議論が展開され、確かな手応えを味わうことが出来る1冊だ。フィルム・ノワールとギャング映画との違い、スワッシュバックラー映画(剣戟映画)とはなんぞや、などが明快に論じられて行く。筆者独自の映画の切り口が確かに感じられ、映画に対する広いパースペクティブの獲得を意識させてくれる。他にファミリー・メロドラマ論、スクリューボール・コメディー論、恐怖映画とポルノグラフィティ論(これは特に面白い)など。
大好きです ★★★★★
古典ハリウッド映画を、製作側の意図からジャンルを軸にして読み取る。ビデオレンタルショップなどの、鑑賞側のジャンルではありません。加藤さんの書く文章ってほんとに簡潔明瞭で、余計な修飾語がなくて大好きです。この本のミュージカル論が、「重力の解放」というキーワードで展開されていて、本当に勉強になります。
もっとも啓発された映画論 ★★★★★
これまで読んだも映画論のなかでもっとも啓発されたのがこの著者の『映画ジャンル論』であった。ハリウッド映画を「ジャンル」を参照軸として分析することにより、作家主義にも外在主義にも陥らない批評を可能にするのが「ジャンル批評」である。なんといっても体系性と柔軟性、明晰さと生産性をともに備えた批評枠組みであるのが魅力である。また、あくまで映画そのものに内在する一方、映画生産と映画受容をともに規定する(そして生産および受容の実践によって変革されもする)「ジャンル」を参照軸とすることにより、映画をとりまくさまざまな文脈へと開かれた批評をも可能にする。基本的には「ジャンル」が明確に存在する古典ハリウッド映画を分析対象とするが、それ以外の映画についても「ジャンルからの逸脱」「ジャンルとの無縁さ」というかたちでなにごとかを語ることを可能にしてくれるだろう。
一読して目から鱗の落ちる映画論 ★★★★★
中学校では、スタ_システムを意識して映画を楽しんでいたのが、監督の名前で映画を語ることで、何かワンステップ進んだような気がしていたのが高校時代だった。しかし映画はスタ_や監督の才能だけでは論じきれないことを本書は教えてくれる。特にハリウッド映画は、何よりも産業であり、ス_パ_マ_ケットの棚に整然と並ぶように、ジャンルごとに並んで観客を待つ商品なのだった。「ジャンルなるものが、作家なるものの個人的資質とその統御を越えて、どのように一本のフィルムの支配的原理たりうるか。作家はみずからの主題とジャンルの要請とのあいだで、どのような選択をおこなうのか。」恐怖映画とポルノグラフィ_が共有している特質、「ブレ_ドランナ_」とフィルム・ノワ_ルの関係など、一読して目から鱗の落ちる映画論である。
ジャンル論への流れを決定付けた ★★★★★
日本において支配的だった蓮実風の作家主義を脱して、ジャンル論を日本の映画批評に本格的に導入したのは、この加藤と四方田犬彦の業績である。

とくにこの『映画ジャンル論』は、これ以降のジャンル論批評のモデルとなる本であり、やはりこの書物を無視してこれからの日本の映画研究は進まないだろう。とくにこれだけ理論的な内容を平明に、専門家以外にも判りやすく書ける批評家は、その存在自体が貴重だ。