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江戸川乱歩全集 第9巻 黒蜥蜴 (光文社文庫)

価格: ¥980
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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   光文社文庫版全集の第9巻には、『黒い虹』『黒蜥蜴』『人間豹』『石榴』の4編が収録されている。それぞれ1934(昭和9)年に発表された作品で、この年乱歩は40歳であった。

   怪奇な蜥蜴の刺青をもつ女賊・黒蜥蜴が、秘宝「エジプトの星」をめぐって、名探偵・明智小五郎と対決する『黒蜥蜴』。まるで豹と人間とを足し合わせたような外見の殺人鬼・恩田親子を、明智小五郎が迎え撃つ『人間豹』、硫酸による殺人事件を描いた本格推理中編『石榴』。『黒い虹』は他の推理作家たちとのリレー小説で、乱歩はその1回目を担当している。

   これらの作品のなかでも、とりわけ『黒蜥蜴』は1961(昭和36)年に三島由紀夫によって戯曲化されて以来、幾たびか上演され、また映画化もされた人気作品である。美しい女怪盗と名探偵とのあいだで繰り広げられる壮絶な智慧比べ。敵同士でありながらお互いに引かれあっているふたりの心理的ジレンマに、読者は「ドラマ性」を感じ取っているのだろう。また、黒蜥蜴が登場するのは全作品中この短編だけだが、明智小五郎や怪人二十面相、小林少年らと並んで、乱歩作品の人気キャラクターである理由もそこにあるのだろう。彼女を演じた俳優の美輪明宏の当たり役ともなった。

   人気舞台の原作あり、ホラー小説あり、本格推理ものありと、乱歩の作風の幅広さを感じさせる1巻となっている。(文月 達)

黒蜥蜴…誰をイメージしますか? ★★★★☆
黒蜥蜴と言えば、三島由紀夫の戯曲が有名で、舞台で演じた丸山(現・三輪)明宏が
強烈のようですが、40歳の自分にしてみれば黒蜥蜴のイメージは女優の小川真由美
です。小学生の頃にテレビの「土曜ワイド劇場」での天知茂演じる明智小五郎が活
躍する江戸川乱歩シリーズのなかの小川真由美演じる黒蜥蜴が印象的です。舞台に
しろ、テレビにしろ、映画にしろそれぞれの世代で思うところは違うはず…自分の
なかで江戸川乱歩の世界を想像するのがこの作家の醍醐味ではないでしょうか?
ここまで妖しげな世界に引き込んでくれる作家は他にはないと思います。
妖しげなる黒蜥蜴 ★★★★☆
『黒い虹』『黒蜥蜴』『人間豹』『石榴』を収録。
リレー小説の一部の『黒い虹』はともかく

硫酸による殺人を核とした『石榴』
妖異な怪人が跋扈する『人間豹』
妖艶な婦人が残虐なる犯罪を行う『黒蜥蜴』は
乱歩が得意とする通俗的ホラーが満載で
今をもって乱歩の耽美なる世界に圧倒されます
懐古怪奇推理小説 ★★★★☆
三島由紀夫が戯曲を書いた、美輪明宏のハマリ役となった・・・という外部情報によって未読ではあったけれど「黒蜥蜴」という本の存在は知っており、気にもなっていたので光文社文庫版の全集が発売された機会に買っておいた。戦前に発表されたこの作品を現在読むと月日の流れに耐えられない部分が散見し、それほど面白いものではない。古典になりうるような普遍性、完成度もない。ただこれが江戸川乱歩なのだという気がする。「えっ、そんなバカな!」と絶句する展開、描写もひっくるめて楽しんでしまったほうが勝ちだろう。「芋虫」や「人間椅子」等の初期短篇は時代を超越するグロテスクなアイディアに満ちていて今でも充分楽しめると思う。三島の戯曲がとても気になった。
石榴は必読 ★★★★★
この本には「黒い虹」「黒蜥蜴」「人間豹」「石榴」の4編が収録されている。「黒蜥蜴」「人間豹」は有名な作品なので、読まれた方も多いだろうし、私も読んだ事があった。
今回「石榴」は初めて読んだのだが、4作品の中で一番面白かった。トリックの見事さに脱帽。

乱歩の作品は実は短編の方が面白い。こうした隠れた名作を発見できるのも、この全集が出たおかげだ。
「石榴」を未読の方は是非。

最高! ★★★★★
明智VS黒蜥蜴の見事な騙し合い
明智VS人間豹などの素晴らしい話が今ここに!!!
緊迫した場面の連続で
読んでいて、息を呑む暇さえありません。
探偵小説好きには、たまらない作品集になってます。