読み物としては星3つだが資料性としては5つ
★★★☆☆
信長公記は信長の側近であった太田牛一により記された文献である。もともとは信長公記という題名ではなかったが、小瀬甫庵が信長記を出版したため本書と区別するために信長公記と称されたのである。念のために記すが資料の信憑性は断然信長公記のほうが上である。本書では信長の幼少時代から長篠の戦いまでが記載されているが、大筋においては多くの方がご存じのことが書いてある。勿論小説等のネタになっているのが本書なのは言うまでもない。小説やドラマなどに採用されないエピソードも多く記述されている。良いこと尽くめのようだがあくまで現代語訳なので読みやすさは期待しない方がよい。