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織田信長合戦全録―桶狭間から本能寺まで (中公新書)

価格: ¥882
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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著者の信長シリーズで真っ先に読むべき、合戦の連続として捉えた織田信長の生涯 ★★★★☆
現時点で著者は信長関係の中公新書を5冊上梓している。私は本書を最後に読んだが、尾張国内の骨肉の争いから本能寺の変まで、信長公記の記述をベースにしつつ、不足の点は他の良質の資料や怪しい資料でも合理的な推理を加えて、合戦にあけくれた信長の生涯を捉えた本書を真っ先に読むべきだったと思う。「信長の天下所司代」以外は本書のヴァリエーションと言ってよく、各々焦点を合わせているポイントは異なるが、本書との重複が多い。

その他良い点は、信長・部下の各地の合戦が網羅されていること。信長公記をベースにしているので、桶狭間の戦いで信長は奇襲戦法をとったとか、長篠の戦いで鉄砲の三段撃ちがあったという「通説」を採らないこと。本能寺の変も黒幕説を一蹴している。これらには私も賛同する。最後に合戦から窺える信長の戦略・戦術、そして秀吉・家康は信長の何を学び、どういう風に超克したかをまとめているのが好ましい。

惜しいのは、紙幅の都合で、桶狭間や長篠の戦い等、超重要な合戦の説明も他の合戦と同様に扱われ、詳細な地図もなく、記載が物足りない。藤本正行氏の「信長の戦争」の併読を薦める。
織田信長の戦歴のおさらいに便利 ★★★☆☆
歴史的事実を詳細に書いておられ、基本的に良本だと思います。
ただ、個人的には歴史的事実を時系列的に並べて書いていただいたほうが
読みやすかったです。
事象ごとのカテゴリーに分けて分類しておられるので、歴史的な並びの
前後関係が読んでいて少し混乱する場面がありました。
ビギナーが大まかな歴史的出来事を把握するのには、とても便利な著書だと
思いました。
信長崇拝者の論文大成 ★★★★☆
基本的に叩き台は「信長公記」であるが、それを補う様に他書からの引用も多く説得力はある。小テーマを掲げ解説しているので、ある程度歴史の流れを知らないと前後不覚になる恐れが感じられるが、内容は充実しており、この内容、頁数は、この価格では”買い”で簡単な信長辞典としても使える。しかし、諸手をあげて賞賛もできない。「信長公記」に記載がなく、他書にも記述がないと、その出来事が無かったかの如く扱われたり、「信長公記」だけが他書と逆の記載があっても、絶対に他書の解釈になることはなく、「まあ話し半分」的解釈になってしまう。また、自分は作家向きでないと思っているのか、まだその時期でないと判断しているのか分からないが、信長を題材にした小説を書きたがっている様子が散見される。著者の信長論文大成ではあるものの、著者が信長崇拝者であることを忘れずに目を通してほしい。星5つでも良いが腑に落ちな解釈が散見されるので、辛口ではあるが星4つとした。
信長の戦略(戦術)の特徴をわかりやすく解説 ★★★★☆
本書は、信長が関係する主な合戦の経緯、ポイントを時系列に解説することで、
信長の戦術と戦略の特徴を整理している。その「良さ」は次の3点に集約される
と思う。

1)主要な合戦を網羅的に知ることができること
信長が関係する主要な合戦は、全て取り上げており、「信長がどんな戦いをして
きたのか」を知りたい人にとっては、それをわかりやすく理解できる。時系列に
沿った取り上げ方であるがゆえに、「なぜその合戦が生じたのか」を理解するこ
とも容易である。

2)合戦の背景にある戦略を理解できること
適宜信長軍の組織構成や戦略方針を解説しているため、「信長は何を意図したの
か」、「その戦略、戦術上の特質はどこにあるのか」を端的に知ることができる。

3)スピードやロジスティクスの重要性を再認識できる
信長軍の特長である、スピード、ロジスティクスの優秀さを再認識すると同時に、
「なぜ信長はスピードやロジスティクスを高める必要があったのか」を理解する
ことができる。
スピードと集中の信長 ★★★★★
「信長が長期にわたる包囲戦の効果を理解できなかったはずはない。だが、嫌う傾向にあったとはいえる」。

信長の戦い方、特に桶狭間の戦いに関しては近年新説も出ていて、それに対する反論や諸説も出ているようだ。信長は依然、歴史に興味のある者の心を捕らえる存在だ。少し前の本なので、それら新説については本書では触れられていないものの、信長の戦いをざっとおさらいする上では役に立った。

信長自身が戦場で2ヶ月以上過ごしたことがあるのは、志賀の陣と長島攻めの2回だけ、というのは言われてみればなるほど、と思った。部下たちに任せた戦いでは時間をかけた城攻めもかなりやったが、好機を捉えたときの圧倒的なスピードと兵力集中が信長の真骨頂であったことが改めて理解できた。また、ページ数は少ないながらも、秀吉、家康の戦い方との比較も興味深かった。