ソウルは近年、多くの変化をくぐり抜けてきた。そして現在、若いディーバたちが供給過剰のように思えるならば、それはアニタ・ベイカーのお陰だ。ベイカーはオールド・スクールと新世代を繋いだ数少ないシンガーのひとりだった。この1986年のアルバムは当時も、そして現在も真のソウルのクラシックだ。ホイットニー・ヒューストンからトニー・ブラクストンまであらゆるディーバたちに影響を与えたベイカーは、朗々としたヴォーカルと気楽なスタイルを「Sweet Love」や「You Bring Me Joy」などで結びつけた。「Caught Up in the Rapture」は熱愛中のカップルのアンセムだった。ベイカーは同曲で見事に彼女自身を言い表している。“あなたに並ぶ人はいない”（ Rebecca Wallwork, Amazon.com）