武士とは?天皇とは?幕府とは? 井沢史観エッセンス
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このシリーズは第1巻から楽しく読んでいますが、およそ1年ぶりの新巻である。その間に、今さらながら本家の「逆説」シリーズを読み始めたので、本シリーズの存在意義とは何なのかと考えてしまいました。
一言で言えば、著者のその後の歴史観に若干修正しつつも、基本的には「逆説」シリーズをよりコンパクトにわかりやすく書いた、より初心者向けの井沢史観の入門シリーズなのだろう。
本著は個人的に「逆説」シリーズで最も興味深かった第5巻のエッセンスを詰めたもので、武士とは?天皇とは?幕府とは?を、井沢史観特有の(本来なら重要な要素であるべきだが)、「穢れ」「怨霊」「言霊」思想・宗教観で解析していきます。
そんな感じでいましたが、どうやらこのシリーズは5巻で完結らしい。著者が忙しいからか!?
とはいえ、このシリーズで井沢的歴史の見方のエッセンスを学べることは確か。
シリーズのサブタイトルを挙げるなら「和」「穢れ」「万世一系日本建国」「日本教」「怨霊鎮魂」「天皇教」ということか。