悠季さらなる飛躍を!
★★★★★
待ちに待った最新刊。あ〜ぁいよいよ最終章なのですね。
しかし悠季くん、自分の師匠の偉大さに気づくのが遅すぎ・・・。
舞台設定がやっとIT化を本格的に叫ぶ頃なので、情報収集もアナログ作業なのは仕方ないとしても、ちょっとお間抜けです。
とはいえ、やっと周りを見る余裕が出てきたというところなのでしょうか。
まぁ、このあたりが彼らしいのかも。
是非ともロン・ティボー獲っちゃて下さい!
6部は二人の仲が微妙にしっくりいかないエピソードが多かったのでハラハラ、ドキドキの連続でしたが、今回は桐ノ院くんの悠季至上主義が溢れていて、久々にラブラブ全開で嬉しい限りです。
数冊分のエピソードを凝縮して、なお破綻していない充実度
★★★★☆
ここのところ、音楽的にも恋愛的にもいまひとつ食い足りない感があったり、
前作のように何か妙な雰囲気が漂っていたりと、
少し首をかしげずにいられなかったこのシリーズですが、
この巻では、そんな停滞感を一気に吹き飛ばす勢いで
指導者として、演奏家として、そして…圭の生涯のパートナーとして...
いろいろな意味で正念場を迎える守村。
単純にエピソードの量でいったら、従来の数冊分じゃないかと思えるほど。
それなのに、それぞれのエピソードが雑に流すでもなく、破綻もさせていない、
秋月先生の構成力は流石。
これでもかこれでもかと苦境に追い込まれ、昔と同じようににショゲ込みつつも、
腹をくくって立ち向かうようになっている守村の成長ぶりも、
シリーズ当初からの読者としては本当に嬉しい。
守村がここまで成長したからには、今後何があっても二人で乗り越えられると確信はしていても、
次巻の展開がどうなるのか、本当にドキドキで楽しみ。
ただ…前作では記述されていなかった筈のスカムーのオーディションの結果が
既に了解済みのような感じで書かれていた点(そこら辺のエピソードを楽しみにしていたので)が
少し??となったので☆はマイナス1で。
悠季、ロン・チボー挑戦だっ
★★★★★
音大の講師としての悠季の奮闘記も楽しめましたが、やはりフジミの醍醐味はヴァイオリニストとして苦悩し精進する悠季のビルドゥイングスロマンなとこではないでしょうか。生徒に慕われる姿もいいですが、「シェリング目指すんじゃなかったっけ?」と怒涛の様に突き進んだ日コンあたりが懐かしくなったりしました。
若き音楽家として身を削るような努力し、自己を追いつめ、遂には喝采に迎えられる彼にはいつも心音が高鳴る気がします。
また、ロン・チボーでは火花散るほど己を磨きあげる音を聞かせてください。
えっ! そんな……、最終章なんて?
★★★★★
「招聘」は、ブリリアントのオケでの「皇帝」ステージが終わった二週間後の2月21日、台所で、『日曜クラシックス館』『ブリリアント・エレメンツ・……inカーネギーホール」のテレビ番組を見ている圭と悠季から始まります。
そして、悠季へのソロ・リサイタルへの打診が来て……。悠季はまたも悩みはじめ……。と、いつもの圭と悠季の展開なのですが、作者の筆が一段と冴えています。
やっぱり、うまいなぁーと思いながら、悠季と圭のフジミの世界に一気に浸り込んでしまいました。
「スキャンダル」は、契約のサムソン・レコーズとの契約再更新を拒否している圭におこったスキャンダル事件。悠季は圭と一緒に闘えるのか……。
一年ぶりの再会でしたが、美味満足、でした。
気になったというかショックというか、ついに来たというか、帯の『シリーズ、最終章スタート』の文字!!
どうか、くれぐれも、ハッピーエンドでお願いします。最終章が永く続くことを願ってやみません。フジミは私の安眠の素だったものですから。
いよいよ最終章?
★★★★★
いよいよ最終章のようですが…。
先日栗本薫さんが亡くなられました。氏の未完に終わった大長編作品は残念ながら読んではいませんが、残念な早世でしたね。私もこの歳になると、長年月に渡る作品に手を出すのがためらわれてしまう次第です。「フジミ」は長い間続けて欲しいけど…余り長年月だと私自身が生きている間に完結編を読めるのかなぁ…などと。作者より年長なものですから、思わず考えてしまいます。という訳で、是非この際作者には頑張って頂いて、短期間の間に少しでも多くの「フジミ」を書いて頂きたいと希求しています。「スキャンダル」の後編、一日も早く読ませて下さいね!楽しみにしています。この作品のファンなので。