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隣家(となり)の四姉妹 (フランス書院文庫)

価格: ¥167
カテゴリ: 文庫
ブランド: フランス書院
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溢れる愛情と艶めかしい官能がバランス良く融合した傑作 ★★★★★
やや甘ったるさこそあるもののヒロイン4姉妹の溢れる愛情と激しく艶めかしい官能とが高い次元で融合し、各ヒロインのドラマと実に上手くミックスされた傑作と断言したい。作者の「黒本」デビュー作『最高の楽園 四人のお姉さまと寝室』に設定や進行が似ているが、内容は大幅にレベルUPしている。なので、このデビュー作はもちろんのこと、同様の雰囲気が漂う一連の巽飛呂彦作品(誘惑系)にハマッている御仁にはど真ん中ストライクな作品と言える。温和で癒し系の長女、ドS女王様な次女、やや舌っ足らずな話し方で奔放な三女、真面目で少し地味な生徒会長の四女(生娘)、この4姉妹は主人公の隣に住む幼馴染みで、四姉とは恋仲目前という間柄。四女はなかなか可愛らしいツンデレなのだが、ドSな女王様(次女)が主人公との関係の変化により急激に超のつくツンデレに化けるため、ツンデレスキーな諸兄には堪らないエッセンスも散りばめられている。主人公も基本的には四女に想いを寄せているのだが、次女との秘密の過去(これにより主人公の初体験が結構驚きの低年齢だったりする)があったり、三女が巻き込まれたトラブル回避のために関係を持ったりしてしまう。その後も、仲睦まじい次女との関係に焦りを募らせた四女が「高校生デビュー」な健気な振る舞いを見せたり、哀しい過去を持つ長女の「女」を主人公が目覚めさせたりするドラマが続く。このドラマ部分がなかなか練られており、時には少しハラハラするような隠し味も仕込まれたストーリーの果てに(四女に負い目を感じながらも)主人公への愛情が開花していく他の姉妹達である。この深くて溢れる愛情が心地よい。最後は象徴的な装いに身を包んだ姉妹達が主人公を迎える幸せ感たっぷりの結末である。