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世界一甘い授業―未亡人女教師と新任女教師 (フランス書院文庫)

価格: ¥780
カテゴリ: 文庫
ブランド: フランス書院
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主人公とヒロインの背徳な関係に重点を置いた秀作 ★★★★★
相変わらずのハイレベルである。今回は高校生主人公と未亡人先生との邂逅から関係の始まりと愛情の確認、途中から始まる新任先生との関係を挿んで永遠の愛を誓い合うまでの軌跡が未亡人先生寄りで描かれている。ヒロインの心情を妖艶に描きだす手腕はさすがの一言。最初はちょっと気になる生徒くらいだったのが次第に変化し、それが愛情だと認識してからタガが外れ、のめり込み、かけがえのない存在へと昇華していく。これをじっくりねっとりいやらしく綴った第三章までは圧倒的ですらある。ただ、第四章は主人公を横取りしようとする新任先生が悪役のポジションにいて興が冷める。主人公の弱みにつけ込んで尊大に責める新任先生に少しムカつき、それに屈する主人公にも少し失望する。最後に新任先生が漏らす本音と、続く第五章でスパッと未亡人先生に戻ったことでテンションが維持できた。新任先生は第六章で主人公からしっかり逆襲、未亡人先生からはこってり復讐されることになる。よくもウチの子を今まで散々いじめてくれたわね、とばかりに言葉と愛撫で新任先生を責め立てる未亡人先生は、まるで目のハイライトを無くしたアニメキャラのよう。しかし、生徒と先生という背徳を分かち合う存在として受け入れていく。この背徳も本作のポイントで、先生達はしきりに教職者にあるまじき行為と独白するが、その割に情交は美術室、準備室、職員トイレ、生徒会室、図書室、空き教室と学校内ばかりである。この濃厚な背徳感が先生達の感度を上げると共に読み手の興奮も誘っている。最後は観念した新任先生も含めた3人での新しい生活で幕を閉じる。エピローグでは旅先でうんと羽を伸ばした先生達が連夜のコスプレを披露しており、最後には象徴的な衣裳を纏っている。第四章でどうするか迷ったが、全体を見れば充分に星5つを献上できる秀作であろう。次は異なるストーリー展開かオトナの主人公で読んでみたい。