本書は、「週刊文春」で2000年10月から連載されていた内容を、テーマ別に再構成したもの。読者から寄せられた疑問に答えるQ&A形式をとっているため、内容は非常にわかりやすい。著者の語り口も軽快で、すらすらと読めてしまう。読めば、男と女の行動に関してずっと疑問に思っていたことや、性の悩みへの解決策が見つかるかもしれない。なかには動物行動学だけでは説明しきれないケースや、はっきりと科学的な根拠が示されていないケースもあるが、それに関しては、これまでの研究成果を踏まえつつ、著者ならではの見解が示されている。(土井英司)