インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

ルベーグ積分講義―ルベーグ積分と面積0の不思議な図形たち

価格: ¥3,045
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本評論社
Amazon.co.jpで確認
【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:新井仁之/著 出版社名:日本評論社 発行年月:2003年01月 関連キーワード:ルベ-グ セキブン コウギ ルベ-グ セキブン ト メンセキ ゼロ ノ フシギ ナ ズケイタチ るべ-ぐ せきぶん こうぎ るべ-ぐ せきぶん と めんせき ぜろ の ふしぎ な ずけいたち、 ニホン ヒヨウロン シヤ ニホンヒヨウロンシヤ 5997 にほん ひようろん しや にほんひようろんしや 5997、 ニホン ヒヨウロン シヤ ニホンヒヨウロンシヤ 5997 にほん ひようろん しや にほんひようろんしや 5997 本書の目的は、実数空間内の図形の長さ、面積、体積について解説することである。前半ではルベーグ測度とそれをもとに定義されたルベーグ積分を解説した。後半では主として面積が0でしかも長さが無限大となるような図形の大きさを測定する方法を述べた。 第1部 面積とは何か(素朴な面積の理論(ルベーグ以前)ルベーグの意味の面積 ほか)
調和解析学への道標 ★★★★★
 他のレビューアの方々が仰っているように、本書の名前は誤解を与えよう。本書はいわば”多変数調和解析の為のLebesgue積分入門”と言うべきものだ。多変数調和解析学の主戦場は高次元Euclid空間とその上の函数空間・作用素達である。だから、例えば確率論やエルゴード理論、作用素環論などのような抽象積分論を多用する解析学の分野を志向されている方々に、本書は全くお勧めできない。

 それでも評者は本書を擁護したい。それは本書が現在、多変数調和解析学の中で大きな問題となっている掛谷集合(Besicovitch集合)の構成とそのHausdorff次元について詳述している書物だからだ。掛谷集合Eとは、n次元(n≧2)Euclid空間の中の、全ての方向の長さ1の線分を含むn次元Lebesgue測度零のコンパクト集合のことである。この集合が調和解析学の前面に登場したのは、本書のP187にあるC.FeffermanによるBall multiplierと呼ばれる線型作用素の有界性に関する反例が発表されてからだ(残念ながら本書に証明は述べられていない)。このFeffermanの証明では、掛谷集合の次のような性質が本質的に用いられる。

 2次元平面上の掛谷集合Eの中から異なる方向の”有限個”の長さ1の線分を選び、Eの中でそれらに微小な幅を持たせた矩形達をR(j)、R(j)を元の線分の長軸の方向に平行移動して互いに交わらなくした矩形をR‾(j)とおくと、2次元Lebesgue測度|・|に関して次が成り立つように出来る:|∪R(j)|<∀ε(>0)、|∪R‾(j)|=1 即ちグシャっと密集している時は面積が任意に小さくなり、バラすといきなり面積が1になるという異なる方向を向いた矩形の有限族を掛谷集合から取り出せるのだ(密集した時の面積を小さくするには矩形の幅を小さくすれば良さそうだが、そうするとバラした時の総面積を1に保つ為に矩形の数を増やさなくてはならない。この相反する要件とキャンセルし合って減少してゆく面積との兼ね合いが掛谷予想や加法的組み合わせ論のSum-Product estimatesに関連してくるのだが…)。さらに、上に述べたBall multiplierなる作用素の有界性は、多重Fourier級数のある種の部分和の収束性の問題に直接関係する。即ち、掛谷集合は調和解析学の根幹問題の一つである、多重Fourier級数の部分和の収束問題に深く関わる対象なのである(1変数Fourier級数の部分和の収束問題を解く努力の中から、G.Cantorが実数論を経て集合論を創始したことを思い起こして欲しい)。

 調和解析学(実解析学)は、現在多くの俊秀の手により非線型偏微分方程式論や組み合わせ論すら巻き込みながら多大な発展を遂げている。我が国では、数論や代数幾何学、トポロジー等の分野に比べて知名度はかなり劣るが、とても興味深い数学が展開されている分野だと思う。本書を足がかりとし、多くの方々が調和解析学に興味を抱くことを評者は願う。
ルベーグ積分ではなく測度論の本 ★☆☆☆☆
『ルベーグ積分講義』などといって,まるでルベーグ積分の定番ででもあるかのようなタイトルであるが,この本は到底そのようなものではない。正しくは『ルベーグ測度論講義』または『掛谷問題講義』などとすべきである。この本でルベーグ積分が学べると思ったら大間違い。「掛谷問題」という測度論の古い問題に多くのページを割いている(掛谷博士は戦前の日本の数学者。昔気質の武士道風の人物。それ程の大数学者ではない。「掛谷問題」が現代数学における重要問題であるという話は聞いたことがない)。それに,「掛谷問題」の解決が何の役に立つのか,一般読者向けの説明が全くない。これでは,一般の人には「数学者というものは自分たちの興味の赴くまま無益な研究をしているのだ」と言われても仕方がないであろう。値段も高く本も厚くて持ちにくい。こういう本を買うのはおよしなさいと声を大にして言いたい。
偏った話題。ルベーグ積分学習には不向き。 ★☆☆☆☆
この本の題名は、例えば「フラクタル図形講義--ルベーグ積分解説付き」が適当だ。紙数の多くが、フラクタル図形の解説に裂かれ、「ルベーグ積分講義」という本来の題名にしては、特定の趣味に偏っている。

ルベーグ積分の解説部分について言うと、(1)不必要にユークリッド空間に限定し、一般的な集合上で展開できるという、ルベーグ積分論の強みを台無しにしている、(2)外測度などのややこしい話が最初のうちから延々と続き、なかなか積分が出てこない(105ページにもなってやっと出てくる)、といった点で、不完全かつ迂遠。

ルベーグ積分を既に学び終えた読者向けの、フラクタル図形入門としてはいいかも知れない。だが、ルベーグ積分の学習には不向きだ。
詳しい入門書 ★★★★☆
ルベーグ測度の概念から説明したていねいな入門書です。開集合や閉集合などの基本的な定義からはじめて少しずつ積み上げていく証明の仕方は、飛躍がなく、みっちりと基礎から学ぶことができます。ただし、けっしてやさしい本ではありません。とくに最後の章はほとんど理解できませんでした。予備知識として必要なものは、微分積分の基礎と集合論の基礎くらいでしょう。

多くの部分が言葉ではなく記号と数式によって説明されています。いってみれば、数式を「読む」作業をしなくてはならない本です。しかし、数学を学ぶためには数式を読解する能力を身につけることは必須であり、逆に、慣れてくると言葉による説明のほうがまどろっこしく感じられるようになると思います。
内容が薄いのに読みづらい ★★★☆☆
測度、ルベーグ積分の概念を丁寧に伝えようとする意欲は買えます。。でも難しい本を読解しながら書かれた別の本という感じです。わかりやすさをうたうのであれば、基本的な着想からはじめればよかったのではと思われます。