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他人事 (集英社文庫)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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炸裂する平山ワールド! ★★★★★
 もう長年平山氏の小説を読み続けてきましたが、これはまた・・・
ただ残酷な表現で終らせる事の無い平山流の技に磨きがかかっていました。

 東京伝説や、いま殺りに行きますでは味わえなかった「もどかしさ」のようなものが離れません。
腑に落ちないような『いったいどうゆうことだ?』や『これまたえげつない・・・』とゆう感情が溢れ出します。

 これは狂気に満ちた登場人物達が必ずしも皆ただ狂った訳ではないのです。
各々悲しい過去やトラウマがあるからこその狂気なのです。
だからこそ、恐らく読者の皆さんは彼らを心から憎む事はできないのでしょう。
その演出がまたにくい!
 
 トラウマとまでは行かないとしても、この他人事に収録された作品達は半永久的にあなたの脳裏に焼き付き
いついかなるときもあなたにまとわりつく事でしょう。
たとえばシチューを食べるときであったり、たとえば彼女と電話するときであったり・・・

 平山氏の世界に一歩踏み入れようと言うなら心の準備をしておきましょう。
悲しくも狂気的で、永久の狂喜があなたを迎え入れる事でしょう。

 この作品を読んだら、スカッと爽やかコカコーラではいれません!
あかんやん・・・ ★☆☆☆☆
平山夢明のコアなファンとしては、こりゃアカン・・・10倍に希釈した平山ワールドだぞ!「ケイタイ小説」ってこういうノリなのか?平山ワールドはもっとリアルで、怖ろしい・・・
おお ★★★★★
それにしても面白い。
「独白する〜」「ミサイルマン」と
著者の小説を読むのは三作目であるが、
今回も期待通りの怪作ぞろいで、大いに満足した。
筒井康隆が短編集を出さなくなって久しい今、
「これは面白い短編集だ」と唸れるのは平山夢明の著作位である。

ごく稀に、
「良識を疑う」又は、
「倫理観の欠落した作家」等といった
著者への感想を散見するが
それは大きな間違いであろう。
圧倒的な暴力描写でしか、
暴力の惨さは伝わらないと考えたスタンリー・キューブリックが
「時計仕掛けのオレンジ」を作ったのは有名な話である。
同様に、平山もかなり良識的な作家であると個人的には考えている。
そしてこれからも私は、
平山夢明を断固支持していく。
まさに他人事 ★★★★★
私は平山先生の「超怖い話」シリーズが大好きで、主に得体の知れない恐怖を題材に楽しませてもらっているのですが、この作品はある意味で一線を越えていると言っても過言ではないでしょう。読むにはそれなりの覚悟が必要です。
悪夢のような世界に引きずり込まれ、読み終えた後に味わうなんとも言えぬ脱力感。しかし、個人差はあるにせよ中毒性が強いのも確か。そして味は一級品。
現代の恐怖という概念で例えるならば、おそらく王者に相応しい作品でしょう。残虐ながらも哀しい世界。是非、心行くまでご堪能ください。
前作と異なるテイスト ★★★★★
この短編集は、今までとテイストが少し異なる。特に印象に残った作品もなかった。余韻が残る作品がないのは、恐怖にある哀しみが読み取れなかったからかもしれない。気味の悪かったのが『仔猫と天然ガス』怖い。
平山氏の作品を読んだ後は、無事の日常がとてもありがたいことなんだといつも、しみじみ思う。こんな世界は、考えられないけれど、そう思わせるのは平山氏の圧倒的な描写が、息を呑むほど巧みだからだ。そこにグロテスクな描写やこの上ない残酷な描写があって、万人に受け入れられないものであったとしても、やはり、この人はすごい作家だと思う。どう感じるかは人それぞれであるが、私は、平山氏は恐怖の中に人間の持つ哀しみを表現しているのではないかと思う。