このコレクションはコズミックブルース・バンドとのライブと、ジョプリンのビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーを特集したものだ。トロントでのライブを収録した、フル・ティルト・ブギー・バンドをバックにエタ・ジェイムズのTell Mamaの壁を壊さんばかりに強烈なヴァージョンも入っている。これ以外にも目を引くものとしては(トッド・ラングレンがプロデュースした)One Night Standのスタジオ収録や、1968年ウィンターランドでのショーから取ったサム・アンドリュースの胸を打つようなFarewell Songの素晴らしい演奏などがある。CDの最後を締めるのは、『Cheap Thrills』でのセッションから取った、ジョプリンの見事なCatch Me Daddyだ。プロデューサーがビッグ・ブラザーによるインストゥルメンタルをスタジオ専属のバンドのそれに代えてしまったので、ビッグ・ブラザーの面々はこのアルバムのことをひどく嫌っている。ジョプリンが心を込めて歌ったスタジオヴォーカルの一つで、このような信じられないほど素晴らしいパフォーマンスを引き出したインストゥルメンタルのトラックを聞いてみるのも一興だ。--Myra Friedman