内容に関しては、タイトルでもある女王フアナとその家族、時代背景である。作者はフアナ贔屓のようだが、割合平等に分析していると思う。
詳しい事は避けるが、フアナの子供や姉妹の子供やその末、というのは歴史的な重要人物が多い。ヨーロッパの王家はほぼ親戚だという事を差し引いても、近い親戚に歴史的に有名な人物が多いのだ。そんな彼女が、今まで脚光を浴びなかったのが不思議である。
文章は結構砕けていて読みやすい。少々砕けすぎな感はあるが、内容が内容だけに、この程度でよいのかもしれない。一気に読んでしまった。
スペイン史の入門書として読むのも良いかもしれない。