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ネットカフェ難民と貧困ニッポン (日テレノンフィクション 1) (日テレBOOKS―日テレノンフィクション)

価格: ¥1
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 日本テレビ放送網
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貧困が蝕むニッポン ★★★★☆
「ネットカフェ難民」この言葉を始めて使ったというジャーナリストが日本のワーキングプアを取材した記録です。
日テレのドキュメンタリー番組と連動していたようで、複数の人物に対して息の長い、ていねいな取材を行っています。

本書では、私たちの周りにいそうなごく普通の人たちが、ちょっとした不運で住む所をなくし、ネットカフェで暮らして、日雇いでその日暮らしをしている姿が綴られています。
ギリギリの生活で、常に衣食住への不安におびえる毎日は、少し前に読んだ「貧困大国アメリカ」で描かれていた世界とよく似ていました。
そしてこうした弱い立場にいる人間を食い物にする貧困ビジネスの跋扈、「自己責任」の名の下に本来負うべき責任を確信犯的に放棄する行政の怠慢、その結果現われた絶望的な現実に、なにか苦いものでも飲み込んだような嫌な読後感を感じました。
何よりもその食い物にされている人たちが、遠くの紛争国の住人ではなく、私たちの隣にいる普通の人たちであることから、なおさら身につまされました。

貧困と格差の拡大は、犯罪を助長し、確実に国力を弱めます。
日本はそろそろ本気でこの問題に対して向き合うべきなのではないでしょうか。
ここで描かれた事実は他人事ではなく、明日の自分、将来の自分たちの子供たちの姿かもしれないのだから。
「自己責任」がすべてなのか? ★★★★★

日本テレビのドキュメンタリー番組のディレクターが書き下ろした本だ。
「ネットカフェ難民」という言葉は、この番組から生まれた言葉だ。
その放送は、平和・共同ジャーナリスト基金奨励賞を受賞している。

番組の放送からはや2年、番組の反響は大きく詳細とその後の展開は、多くの人が承知の通りだ。

本書の中で、心に残ったことは18歳の女性の生き様だ。
幼い頃から身内に虐待を受け、逃げ出すように17歳からネットカフェ生活を続けている。
福祉は彼女を救えていない。

そんな彼女のノートには、戒めの文字が書き込まれている。
「強くなる」「責任感を持つ」「逃げない」「隠さない」「自分を殺す」「泣かない」「我慢する」
彼女は言う「つらいことは、仕事が不安定なのと、お家がないのと、ゆっくり休めないというのがすべて。
安心なところがひとつもない。すべてに対して」と。

世間では「自己責任」論が、喧しくいわれている。
しかし、「自己責任」がすべてではないことを彼女の存在が教えてくれる。
自業自得だ ★☆☆☆☆
同世代が皆難民ならともかく、ごく一部のコイツらが難民化した理由は何だ? 普通に就職はしたけれど、サボり、無断欠勤、上司に口答え、、、挙げ句に残業したくない、仕事がキツい、給料安いと安易に転職を繰り返した自ら招いた結果だろ。 社会のせいにするな、自業自得だザマァ見ろ! 毎月の手取りが40万超の僕には奴等の現状は「対岸の火事」ですね。暖かい車の中から凍える奴等を見て笑ってますが…いけませんか?
渾身のルポ作品 ★★★★★
 とにかく,衝撃的な内容である。そして,一般的な言い方で失礼だが,これがルポ・真実なのだ,と言うこと。単に派遣社員だからと大家から追い出される・・・正社員という保護がなくなっただけで。一度「家」を失う・定住所を持たないことの恐ろしさ・負のスパイラルをこれでもかというくらい,事例で示している。若いからと生活保護や役所からも門前払い(申請書類も渡さないのは違法であるらしい)私たちと彼らとの差は,はっきり言って紙一枚の薄さもない。特に労働(仕事)でカラダや精神を壊し始めている人々,頼れる家族のない人々にとっては!!
 なぜこんな社会になったのかは,本書にも触れられているが,まず国民一人一人が日本社会について,今,真剣に考えなくてはいけない。「先生」とよばれる人々に薦める本である。実態を是非知って欲しい。。(学校現場が派遣会社に生徒を就職させ,「進路率」という数字をあげることに一役買っている事例も事実あるのだ)
 これまでの,学術論的な本とは違う。ルポルタージュという真実を伝える「力」を読者に訴える本である。「本人のやる気がどうのこう・・・」と御託を並べる前に,現状を知るにはとてもよい本だと思う。
あの衝撃的ドキュメンタリーの舞台裏 ★★★★★
本書は「ネットカフェ難民」という言葉を生み出した著者が、テレビでは伝えきれなかった舞台裏を記した手記であり、最底辺に位置する人々の現実が克明に描写されたドキュメンタリー作品でもある。一般に、裕福で両親も健在という恵まれた環境にある人は、「住所も定職もなく、ネットカフェで寝泊まりしている人がいる」などという話を聞くと、「それは偏に本人の努力が足りないからで、自業自得ではないか?」と、深く考えずに口にすることが多い。しかし現在の日本の社会では、保証人がいなければアパートを借りることもできず、住所が無ければマトモな職にも就けないというのが現実だ。もし何らかの事情によって親族の支援を受けられなければ、誰もがネットカフェ難民になり得るし、一度その状況に陥れば、そこから抜け出すことは容易ではない。そうした社会的な病理を、本書は実例を挙げながら具体的に指摘している。また、ドキュメンタリー放送後の追跡取材についても、かなりのページ数を割いて記されているので、興味のある人はご一読されたい。