日本語でエクリを読むことがきわめて困難な(まあ、フランス語や英語でもやっぱり難しいことには代わりはないのだけろうけれど)今の情況では、何か細かなことまで解説されている本を手元に置きながら、比較的読みやすいセミネールを読むのが、まあラカン理解の近道だろう。そこまでしなくとも、単に精神分析の基本的な諸々の考え方をしるためだけでも、この本はとても有効だろう。
日・仏・独・英用語集や、フロイトとラカンの年表など、付録も便利で、精神分析がきになったときには、いつも手元において、ちょくちょく参照したくなる、優れた事典だと思われる。