約半世紀も前の作品が、新訳にて復活
★★★★★
とにかく絵がいいです!
パステルとペンによる即興的なタッチが実に心地いいのだ。
昔の印刷事情で制約も多かったのでしょう。
使われている色は朱色と黄土色と黒のみで、カラーページと
モノクロページが交互にあらわれる構成になってます。
にもかかわらず、作品としての豊かさ、芸術性では、今のカラフルな
絵本とくらべても全くひけをとりません。
制約を逆手にとった工夫を探すのもひとつの楽しみでした。
例えば、モノクロページでは文章に重みをおいたり、限られた色では
表現しにくいものを描いていたりといったように。
心やさしいライオンの子供の成長物語とともに
ごきげんな気持ちになれました。