水をつけ、塩をつけた手のひらに、炊きたてのごはんをのせる。「あつ、あつ。ふっ、ふっ」。何度もおにぎりを握ってきた手が、流れるように動いていく。「ぎゅっ」と握って、梅ぼしを「うめて」、また「ぎゅっ。ぎゅっ」。「くるっ、くるっ、くるっ………」とまわしたら、あっという間に「ほら、できた」。大きなお皿に、まずは1つ。ページをめくると、大きいのが6つと小さいのが3つ、お皿にぎっしり並んでいる。「たくさん できた」。ごはんが全部隠れるくらいたっぷりと海苔をまいて、できあがり。ごはんの湯気にのって、海苔の香りが漂ってきそう。
大好きな人が握ったおにぎりは、特別なごちそう。手の動きだけが描かれるこの絵本を読みながら、それぞれが手の先にいる大好きな誰かの顔を思い浮かべることだろう。最後のページで、小さなお弁当包みを「はい、どうぞ」と手渡されたら、おにぎりを持ってどこかへ出かける、あのわくわくする気持ちがきっとわいてくる。(門倉紫麻)
ほんとにおいしそう!
★★★★☆
とにかく絵がリアル。でも淡い水彩画なので、何ともやさしい。うちの一歳の男の子でも、ぎゅっのところで、きゃっきゃします。そこから、ぎゅっと抱きしめたり。ころっころっと転がしたり。親子のふれあい遊びにももってこいです。何より、おにぎりは日本人の心ですよね。
素朴な絵本
★★★★★
梅干しおにぎりの作り方を描いた絵本です。普段身近に食べているおにぎりの作り方が書いてあり、子供も興味深く見ます。もののでき方を教えるのに良い絵本だと思います。また、おにぎりのレシピにもなっていると思います。絵は優しく素朴です。勿論、すぐ読めてしまうので、子供も飽きません。あまりに素朴なのですが、そのシンプルさが意表を突いていおり、中々良い絵本だと思いました。
娘が気に入っています。
★★★★★
「くだもの」や「やさい」と同じイメージで、いろいろなおにぎりが登場するものと思っていましたが、想像していたものとは違い、おにぎりを作る工程を絵本にしたもので、手と白いご飯と海苔といった非常に色味の少ない絵本でした。はじめは1歳半の娘には向かないと思っていましたが、意外に手の動きがおもしろいらしく気にって、何度も何度も読んでとせがんできます。そのうち、同じように本物のおにぎりを作って、一緒に食べてみたいです。
おにぎりが食べたくなる
★★★★★
少しでもおなかがすいていたら、この本を読んではいけません。美味しそうなおにぎりがリアルに描かれているので、とても読んでいられないからです。表紙にひとつ、海苔をまいた大きなおにぎり。ページをめくると、おにぎりをどうやって作るかがわかります。
手にほかほかしたご飯がのり、それを「ぎゅっ。」とにぎって「くるっ。くるっ。くるっ。」と三角おにぎりにしていきます。どんどん出来たおにぎりが、お皿いっぱいになった時、こどもは「これはママ、これはパパ、これはおじいちゃん…」と一つ一つ指差して笑顔になりました。見ているだけで幸せな気持ちになる本です。
実際に「おにぎり」を食べると,もっと楽しい.
★★★★★
1歳になる次女のクリスマスプレゼントに買った絵本が「おにぎり」でした.絵本を手に取らずに買ったのは初めてですが,期待を裏切らない絵本でした.
平山和子さんの絵は,「くだもの」で既に知っていましたから,「きっと,おいしそうなおにぎりが描かれた絵本が届くんだろうな」と思っていると,そのとおりの絵本が届きました.
次女は,この本を何度も読んでくれとせがみます.そして,「ぎゅっ,ぎゅっ」「くる,くる」と言いながら,一緒になっておにぎりを握り,もちろん最後に一緒に食べまねをします.パクパク.
背表紙の梅干も面白い.「おしまい」と言って絵本を閉じると,梅干が1つ現れます.そこで,次女は必ず,「うー」と言いながら指を指します.なぜか,彼女はにこにこ.そして,「もっかい」(もう一回読んで!)
休日には,実際におにぎりを作って,「絵本と同じだねー」と言いながら,みんなで食べました.こういうのも絵本の楽しみ方のひとつですね.