文法から文学史まで、充実の内容!
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■他の古語辞典と比べ、頭一つ抜け出た存在だと思います。助動詞助詞の解説から、文学史用語にいたるまで、実に、深く濃い! (『ベネッセ“全訳”古語辞典』よりも、こちらの内容の方が充実しています)
■とにかく、語の解説が、多角的で、詳細。 中でも、コラム「古語相関図100」は、類義語対義語(「昼・夜系の語」「参上・退出を表する語」など)が一覧できる模式図。力作!
■「事典部」の方は、基本的な作品名・作者名・有職故実のみならず、書誌学用語・国語学用語も掲載されていて、たいへん勉強になります。
■また、別冊付録になっている「名歌名句鑑賞事典」は、和歌と俳句のアンソロジー。 実は、この付録があなどれない! 中世歌人の隠れた名歌もさりげなく収められていて、電車やお風呂で読むのに最適。
■今まで、大人が使える古語辞典は、『岩波古語辞典』か『コンパクト古語大辞典』くらいしかありませんでしたが、ようやく、大人も使える学習用中型古語辞典が登場した、という感じです。大学生〜大学院生〜高校の教員の方などにオススメです。