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藤田嗣治画文集 「猫の本」

価格: ¥3,240
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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萌えではない猫だからこそ ★★★★★
猫が主題の作品だけでなく、エッセンスとして猫が描かれている作品も収められています。(当然、あの有名な自画像も。)
描き出されているのは、気高さと禍々しさを兼ね備えた猫の本質。だからこそ惹かれます。
そしてパリでの生活を語るエッセイも、当時のパリの画壇のデカダンスな雰囲気が感じられ、またアトリエでの猫との交流にも触れられたりしていて、そんな風に気紛れな猫たちをささっと描き散らしたからこそ、猫の本質が投影された絵になったのだと思いました。
特に一筆でさっと描かれた優美な耳のカーブはそれだけで猫の造作の美しさが感じられる程。
画集にしては小さな絵も多いのですが、値段も手頃だし満足です。
ひどく温柔やかで、猛々しい ★★★★☆
初見の印象は、可愛いというよりも、正直なところ、不気味。
だけど、めんそう筆と墨で描かれたふんわりとした毛並みの柔らかさは、ほかに見ないほどであり、撫でてみたくなるほどだ。
だから、ころんと丸まったり、のんびりながながと寝そべっている姿の猫だけ、選んで眺めていたりする。思わず、幸せな気分になるような、そういうぬくもりを感じるからだ。
とはいえ、複数の猫が争っている図は、観察している人ならではで、画家がまぎれもなく猫と身近に暮らしていたことを実感させられる。

この本には藤田のエッセイもいくつかちりばめられており、画家に興味のある人には手に取る価値があるだろう。
画家には興味がなくとも、1920年代にフランスに留学していた日本人の生活が垣間見えることも面白い。
藤田嗣治は猫の絵が上手 ★★★★★
先日、福岡市美術館で開催された藤田嗣治展に行き、始めて藤田のホンモノの絵を観ました。感想は「藤田は絵が上手い!本当に絵が上手い!」でした。乳白色の色は素晴らしいものでしたが、それ以上に、輪郭や動き、形、構図が文句のつけようがないほど完璧だったことに感嘆しました。藤田はホンモノの画家です。
 そんな画家が大好きだった猫の絵を描いた画集ですから、素晴らしくないはずはありません。「リアルさ」を越えた猫の絵です。「野生の動物であると同時に家畜である」生き物の猫の本質を完璧に捕らえた希有な画集です。
 

猫は全然可愛くないのだが、ちゃんと猫の表情・仕草・毛並みが捉えられている。 ★★★★★
 藤田嗣治の絵を平野政吉美術館で観た。最初は藤田の絵に興味が無く、二世 五姓田芳柳『婦人像』が目的だった。藤田の絵は常設展示されているらしくついでに観たのだが、写実的には上手いと思えなかったが、評判の乳白色はとても美しく、不思議と惹きつけられた。

 美術館で観た時は写実的に上手いとは思えなかったが、この本で改めて観るときちんとデッサンが取れていることに気付く。猫は全然可愛くないのだが、ちゃんと猫の表情・仕草・ふわふわした毛並みが捉えられている。乳白色の美しさは相変わらず。藤田は本当に猫が好きなんだなぁ。藤田本人による飄々とした味わいのエッセイが面白い。高階秀爾さんの解説も秀逸。
和の世界 ★★★★☆
06年8月藤田嗣治の回顧展が広島県立美術館で開催され妻と寄ってみる。NHK日曜美術館でも取り上げられていたが、どの絵もとても興味深く有意義な時間だった。会場の出口で絵葉書と我が家の老猫フウに似た絵がたくさん載ったこの本を求めた。細やかな線で表現された体と表情は油彩というより日本画を見るようでいい。また、さりげなく挿まれた藤田の文章なんかでフランスの猫の様子が垣間見えて、気に入りました。