詩に興味がなくても、近代芸術の背景に興味がある人にはかなり楽しめるはず。未来派、ダダ、シュルレアリスム……何が革新的であり、何が限界であったのか。アヴァンギャルドの意味が垣間見えてくる。
ソシュールの言語論の概要からはじまり、未来派の説明が1/3弱、、ダダの説明が1/2程度です。未来派については、マリネッティの行動や著作物(未来派宣言など)で、何をどう考え、どう表現したかの説明です。ダダについては、ツァラを中心に、ダダの起こりから終焉までの歴史、その考え方、著作(宣言を中心に詩など)、活動が紹介されています。
初心者にも、何を問題として、どうしたか、が分かりやすいように、書いてありました。文章全体に、力があって良い本だとおもいました。
言葉に興味がある人は、ぜひどうぞ。