江戸東京学のパイオニア的名著!
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副題に「江戸から東京へ」とあるように,複雑な微地形をもった江戸の町が,その自然条件の上にどのように都市を形づくってきたか,またそれが現代の東京の中にどのように潜在しているのかについて,様々な視点から分析・評価した名著。特に,欧米都市との比較を通じながら,わが国の都市形態を規定した「奥の思想」について述べられている第5章はお勧め。都市の表層を見るだけでなく,根底の部分で都市を規定しているものは何かを理解する試み,「都市を読む」ことの大切さを理解させてくれる一冊。建築/都市計画専攻の学生は必読書。