事例としては面白い
★★★☆☆
本書は公共機関に対するマーケティングの話が書かれており,企業としてのマーケティングの事例があればと思っていたので,個人的には直接参考にはならなかったが,マーケティングの事例としては非常に興味深く面白いと思った。役所の方々には是非読んでいただきたい一冊だと思う。
公益マーケティング入門だけでなく実例集としても優秀
★★★★☆
「社会起業」などに興味があり、
この本を読んでみました。
他の方のレビューによると、
マーケティングをご存じの方からすれば、
当たり前のことだそうです。
ですが、マーケティング初心者にもわかりやすく、
詳細に丁寧に書いてあるので、
その方面に詳しくない自分にとってはありがたかったです。
社会を変えるマーケティングの実例集としても秀逸で、
様々な国の事例が豊富に紹介されています。
特に、235ページからの「フェニックス消防署」は素晴らしい。
求人に対して60倍の応募があるという同署の活動は、
もはや消防署ではない。
公益団体が目指すべき最高の形の一つだと思います。
公益、公共団体の方はここだけでも読んで欲しい。
基礎から応用まで明快な概念
★★★★★
マーケティングからもっとも無縁と思われた公共部門(=いわゆる「お役所」)への理論の枠組み提供と実践的ケースの紹介が本書の趣旨。大前提となる「顧客第一主義」の徹底、そもそも「市場」があるのかさえ正面から検討されなかった分野での「市場細分化」「ターゲット戦略」「4P(もうこれ自体古い、との意見もみられるが)戦略」「モニタリング」を順序だてて解説したうえで、コトラーにありがちなアメリカ国内の事例のみにとどまらず、世界中の豊富な成功例をふんだんに紹介。「ソーシャル」「インターナル」など新しい理論も盛り込み、官、民、NPOなどすべての組織の最終目標は「顧客満足度の上昇」であり、お互いが垣根を越えた連携を模索すべき、という結論はコトラー・マーケティングの集大成の感あり。
大変失礼ながら出版社、訳者ともほとんどなじみのない名前なので、「直訳」「ブツブツ」「ハッタリ系」を心配したが杞憂であった。内容をかなり深く理解した上での丁寧な仕事はとてもわかりやすかった。今後、御社の日本語の出版権、翻訳権獲得(特にマーケティング系)に期待します。
人、社会を動かすための手法=マーケティングの本
★★★★★
内容としては、通常は「民間」で使われ、パブリックセクターとはあまり関係ないと思われがちなマーケティングを「公共サービス」においてどの様に進めていくか、PDCAをどの様に回していくかにつき、実例に即しマーケティングの基礎的な部分から解説されている。
そのため、タイトルをみるとパブリックセクター関係者向けの印象があるが、マーケティングを使ってどの様に顧客を動かし、行動してもらうか、と言う点で民間企業従事者にも非常に参考になる本だと思います(多くの人にどうしたら「動いてもらえるか」と言う点で参考になる事例が多いです)。
他人(特に多数の場合)にどの様にコミュニケーションを取り、動いてもらうかと言う点で悩みを持っている方には特に一読をお薦めしたいです。
お役所の方にはぜひ読んで欲しい
★★★☆☆
「マーケティング」という言葉は使う人や場面によって様々な意味合いで使われること
が多く、その本質的な意味合いを誤って捕らえている人が多いのが実態。
そもそも直訳の日本語がないこと自体が、その本質をとらえにくいことの象徴です。
昔から言われていることですが、本来マーケティングは民間の営利企業だけでなく
政治・スポーツ・NPO・公共サービス・恋愛などにも適用可能。
とは言うものの、実践の事例・実績としても学問・研究としても、最も発展している
のは民間企業。
その民間企業におけるマーケティングの知恵を公共サービスに活かそうというのが本書の
主旨です。
ということで、民間の企業においてマーケティングを学び、実践している人からみれば
「何を今更あたりまえのことを・・・」という内容だと思います。
比較的細かめな改善・成功事例がたくさんあったこともあり、マーケティングの本と
言うより、QC活動の業務改善事例集に近いのでは、とさえ感じてしまいます。
でも、内容がわかりやすく、民間企業以外の公共サービス等の事例も多く載っている
ので、民間企業以外に所属するマーケティング初心者には読むに値する本だと思います。
とくにマーケティングの「マ」の字も知らない、お役所の方にはぜひ読んで欲しいです。