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社会的責任のマーケティング―「事業の成功」と「CSR」を両立する

価格: ¥3,570
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東洋経済新報社
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これからのマーケティングに必要な視点 ★★★★☆
本書は、健康、環境、貧困、教育といった社会的コーズ(主張)に焦点をあて、CSR活動の特徴や、ケネス・コール、HP、ティンバーランドなどアメリカ企業の数々の事例、そして障害までをマーケティングの視点でとても具体的に論じている。

CSRと一言でいっても、実は6つの戦略に分類しているのが本書の最大の特徴で、最初は区別しづらいものの、各々の目的や役割についてよく分析されている。

1.コーズプロモーション
2.コーズ・リレーテッドマーケティング
3.ソーシャル・マーケティング
4.コーポレート・フィランソロピー
5.地域ボランティア
6.社会的責任に基づく事業の実践

正直、ここまで体系的に分類していることには驚いたが、そもそもこれを日本で実践しようとすると、なかなか難しいのではと思うし、アメリカほど根付いていない理由を考えると、1つ目に、社会的コーズに関する企業サイドの意識の低さ、2つ目に、コーズの重要性を発信するNPOの未熟さ、そして3つ目に寄付が根付かない文化の違いということが挙げられると思う。

とはいえ、この本はそんな未成熟な日本企業やNPOにとって、新たな活路を見出す良いきっかけになり得るし、これを機に、「顧客はどんなコーズに関心があるのか」「特定された社会的課題に関連があるのはどういった企業か」など具体的にリストアップするアクションを起こすことはできるはず。

そういう意味でも、マーケッターやCSR担当者、NPO経営者にはぜひお勧めしたいが、一番読むべきなのは、企業にとっての社会的責任やコーズとは何かを考え会社のポジショニングを考えなければならない経営者自身なのでは?と思う。

もはや、コーズを考えない企業に永続的発展はありえないと数々の事例から考えさせられた。
具体例も多く、明快 ★★★★☆
「一企業が他社との競合に勝ち抜いて利益の最大化を図るための戦略」=「マーケティング」ではなく、さらに地域や社会、環境にまで配慮した企業活動を長期的、系統的に継続することによってこそその企業の存在意義がはっきりして、業績にも最大限の貢献が寄与される、とのテーマは非常に解りやすい。コトラーらしくアメリカでの成功企業の事例がたいへん豊富で、まさに企業側と寄付やボランティアなどを受ける自治体、学校、NGO、NPOなどの両サイドからの考察は類書に例がないと思われる。
ただし、下の書評氏も指摘されているとおり「CSR」=企業の社会的責任、がやっと議論されるもののさまざまな「偽装」や「隠蔽」体質の日本において、「コーズ」=(社会的)主張、さらに「コーズ・リレーテッド」「コーポレート・フィランソロピー」などの段階は理念的には判るが「日本語」的な定着がないのでピンとこない一面もある。(訳者である恩蔵氏の著書をこれから読んでみます)
それと疑問点をひとつ。「(アメリカの)マックはすべてのビックマック(ほか)の販売ごとに『1ドル』の寄付がなされる。」いくらなんでも5ドル程度の商品で1ドルも寄付しちゃうのだろうか?原価がそんなに安いのか?株主、消費者が黙っているんだろうか?
ちなみに日本のマックは「ハッピーセット1個につき『1円』」とポスターに書いてあるのでやっぱり『1セント』じゃないのだろうか?もっとも、それほどアメリカでは社会貢献が市民レベルにまで定着している証拠なのかも知れないが・・・。
CSR時代のマーケティング ★★★★★
近年注目を集めている企業の社会的責任(CSR)の実践手法をマーケティングの視点から論じた良書。本書の特徴は

@ CSRにマーケティング手法を適用することは単なる「社会貢献」ではなく事業の成功にもプラスであるという主張
A 上記の実践手法を豊富な事例ともに体系的に解説している
B メインは民間企業向けだが、彼らを活用する非営利組織側が取り組むべきことも触れられていること

にある。従って、民間企業、非営利組織双方の担当者に役立つ本といえる。なお、本書とほぼ同じ時期に「社会が変わるマーケティング」発刊されており、本書も合わせて読むとこの分野におけるマーケティング手法の適用法がより深く理解できると思う。
分類のネーミングに難 ★★★★☆
アメリカ大手企業50社以上へのリサーチ結果をもとに、企業の社会的責任を果たす取り組みを以下の6つに分類し、数多くの具体的な事例を用いつつ解説している。

(1)コーズ・プロモーション
(2)コーズ・リレーティド・マーケティング
(3)ソーシャル・マーケティング
(4)コーポレート・フィランソロピー
(5)地域ボランティア
(6)社会的責任に基づく事業の実践

社会的責任の取り組みについて、マーケティングの視点から論じた(恐らく)はじめての本。
こうした取り組みを戦略的に実施していくことの重要性が増してきていることに異論がある人はいないと思う。
あるテーマについて深掘りしていくには、曖昧にされていることを分類・細分化して明確化し、様々な取り組みを比較し議論できるように共通言語化する必要がある。
そういう意味でこの本の功績は大きい。

ただ、分類された6種類の名前だけを見ると、どうもわかりにくい。
本書を読んでそれぞれの解説をしっかり読めばわかるのだが・・・

名前だけを見て内容をしっかりイメージできるのは(5)くらいか。
(1)〜(4)はカタカナばかりで、名前だけではどう違うのかよくわからない。
(6)については「(1)〜(5)すべてが社会的責任に基づく事業の実践なのでは?」と思ってしまう。
訳す際にもう少しわかりやすい日本語にしたほうが良かったのではないだろうか。