マーケティングは金儲けのためだけの手段ではない
★★★★☆
本書の著者コトラーと言えばマーケティング理論の大家。
「何かを人に売りつけるための活動」をマーケティングと理解していた私のような輩には、
コトラーが既に1971年の段階から、“社会問題を解決するため”の”ソーシャルマーケティング”という
概念を打ち出していたことに驚愕してしまいました。無知とは恐ろしいものだと痛感したしだいです。
本書は、ソーシャル・マーケティングの理論書としてだけでなく、「貧困」といった社会的問題に
いかに"マーケティング”活用していくかがわかる実践の書としても読むことができます。
2007年や2008年といった新しい事例も多く扱っているので、最新の状況から学べることも利点です。
多くのビジネスマンが本書を手にとって、マーケティングの持つ”志”高い可能性に、
私と同じく気付いてもらうことが、本書の一番の目的なのかもしれません。