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海の都の物語〈4〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)

価格: ¥464
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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強敵トルコの登場 ★★★★☆
前巻以上に、読んでいて、ハラハラさせられた。
少しずつ、着実にヴェネツィア領が浸食されていく様子、そして、それを外交努力で何とか打開しようと苦闘する様子は、まるで、エンターテイメント小説さながらであった。
結局、最後にはヴェネツィアの外交が実を結び、トルコとの講和に成功するのだが、それは例えば、今にも決壊しようとするダムを、取りあえず補強して支えているようなものであり、今後のトルコとの関係が容易ならぬものであることを予想させる。
次巻以降、ヴェネツィアがどのように身を処していくのか、目が離せない。
異教の国家トルコとの死闘 ★★★★★
地中海の制海権を握り繁栄を極める14世紀のヴェネツィア。その前に新興国トルコが現われ、長い長い死闘が繰り広げられます。
ヴェネツィアがかつて争ったジェノヴァなどと違い、イスラム教国であるトルコには、キリスト教国の常識は通じず、ヴェネツィア得意の外交も難航。国土の広大さと人口の多さで圧倒するトルコに押しに押されていく印象で、「アンティヒーローの国」ヴェネツィアに対するトルコのスルタン、マホメッド2世のヒーローぶり(ヒールという意味でのアンティヒーローではありますが)のほうにわくわくしてしまいました。
それでもヴェネツィアがこの強大な敵に対して粘り強く戦い、交渉し、なんとか乗り切っていきます。そのプロセスは、第1巻から塩野氏が強調してきたヴェネツィアらしさが存分に発揮されたものでした。
後半の第9話は、15世紀後半のある官吏の聖地巡礼記を紹介。ヴェネツィアがヴェネツィアらしく、聖地巡礼をシステマティックなビジネスにしていた様子が詳しく描かれていて、思わずにやりとしてしまいました。