この巻はいまいちかな…。
なんか、大沢さんは日本の警察機構とか、
新宿の街についていろいろ思い入れがあるらしいけど、
それを鮫島さんの口を通して、
長々と解説する箇所がかなりあるのです。
しかもストーリーの本筋にほとんど関係がないため、
かなり浮いて、しかも目立っています。
そのため肝心のストーリーの躍動感が薄れ、
これまでの新宿鮫とは一線を画すつまらなさとなっています。
エンターテイメントとして楽しむに、もってこい。シリーズ中では平均を十分上回るので、安心して没頭できる。東京在住の方なら、その居住地に対する思いも深まるかもしれない。
ストーリーについては、途中で筋が読めてしまうところがタマに傷かもしれない。駐車場管理人とヤクザの愛人の母親の過去が交錯するところはできすぎとも感じた・・・。今回は鮫の敵はそれほど強力ではない。