失敗した旅行も見方によっては 味わい深いものになるかと
★★★★☆
プレカリアート活動家の雨宮氏が小説宝石で連載した
脱力系旅日記を収載したもの。
「昔から寂れた場所が好きだった。」
「私、なにやっているんだろ?
としみじみ後悔することが目的の旅」
と語る著者。
こんな世界が本当にあるの?と思える旅行記。
抱腹絶倒とはならないが、なかなかシュールで
この世の中の成り立ちに関して考察するのには
なかなかいい線をついているかもしれない。
苫小牧編で出たラーメン屋「なかよし」には
苫小牧で勤務していた時に、仕事帰りや
飲んだ帰りによく行ったと記憶していて、
懐かしかったです。
貧乏旅行と銘打っていますが、
このどうしようも無い旅にかけたお金を考えると
確かに贅沢な旅行ではありませんが、
必ずしも貧乏旅行とは言えないと思います。
本著を読めば、失敗した旅行も見方によっては
味わい深いものになるかと思います。