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パンツの面目ふんどしの沽券

価格: ¥1,728
カテゴリ: 単行本
ブランド: 筑摩書房
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常識って当たり前じゃない! ★★★★★
パンツやふんどしの歴史や地域での扱われ方の違いから、文化や感じ方の違いが見えてくる!
友達同士で、お風呂のタオルの使い方や歯磨き粉の使い方など…
話してみたことはありませんか?私は、同じ日本人同士でも意外と違っていて面白かった
と記憶しています。そんな何気なくて、でも普段は見られない下着事情を覗き見ることが出来ます。
しかも自分が常識だと思っていたことに、たいして歴史がなかったり、よく調べてみると
違った理由や利用方法があるのに、自分の行為だけを当然!!と思っていたことに気付かされます。
自分と違った何かに出会ったとき。とっさに否定してしまうことがあるけれど、
じっくり見つめて、しっかり聞いてみると文化や気候、歴史の違いを楽しむことができるんだ!
私にとって、好奇心という言葉をまた一つ豊かにしてくれた一冊でした。
興味津々、秘められた好奇心 ★★★☆☆
文化人類学者の真面目で小難しい理屈っぽい本ではなく、一般の人が感じる素朴な疑問に応えてくれたり、眼からうろこのさまざまな知識を与えてくれる一冊です。
昔の人は「お月様」の時どうしていたのかな?という疑問を長年持っていたものの調べ方もわからないし、誰にも聞けなかったのですがこの本で謎がとけました。

あとがきを見て、米原さんが自分に残された時間が少ないのを知っていたことがわかりました。そんな中でまさしく最後のテーマとして取り組んだのがパンツであったり、ジョークであったり、
米原さんらしいな、と思います。
浅瀬で遊ぶのもまたよし ★★★★☆
PR誌「ちくま」連載中から単行本化を楽しみにしていた本です。個人的にこうしたトリビアな知識をまじめに論じるエッセイが好きで、この本にもいろいろな収穫がありました。ただ、毎月の展開を楽しみにちょこちょこ読むにはよかったけれど、こうしてまとまったものを読んでみると、著者自らがあとがきでも言い訳をしているように、「大海に乗り出していくものの、燃料も航海技術も足らないことが判明して、浅瀬でぱしゃぱしゃと水を掻いただけで引き返してくる」という印象は否めないでしょう。
でも、米原さんが興味・関心の赴くままに資料を集めひもとく過程をみせてもらうのはやはりおもしろい! 得意のロシアにとどまらずヨーロッパ、聖書や日本古典まであたってパンツやふんどしの世界の奥深さを垣間見せてくれた功績は大きいと思います。浅瀬や岩場にあるめずらしい貝やおもしろい魚をみせてくれることだって大切です。この本を入り口にして、人類学・民族学・服飾文化史を志す人もでるはずです。
納得がいかないながらも個人的事情で出版に踏み切った由、後進のための肥やしだのフンドシ担ぎなどとおっしゃらず、さらに考察を深められ、いつの日かぜひ改訂版、新版を! 希望をこめて。
死を悼む ★★★☆☆
サンデー毎日のコラム、週刊誌の書評、書籍と追っかけファンです。
でも本書でおもしろかったのは、手作りパンツのところだけで、
あとははっきりいって、興味がありませんでした。
いつものような迫力が感じられなかったのです。
特異な経歴を生かし、小説、一般評論、政治批評を
やはり書いてほしいです。これはラブコールですから。

ところが、06年5月25日に亡くなられてしまった。
強烈な小泉首相批判がちりばめてあった新書を最後に読んだが
いつもアドレナリンが噴出しているような体質の彼女ゆえ
死期が早まったのか。論客としてまだまだかいてほしかった。
残念だ。
中途半端が残念 ★★★☆☆
私は米原万里と岸田秀の著作を除いて新刊書は購入しない(一昔前には、これに上野千鶴子が加わっていた)。米原万里の物事の切り口、語り口、そして何よりも独特のひねりの利いた文明批評眼が気に入っているからだ。
そういう観点から判断すると、著者自身が「あとがき」に書いているように、本作はいささか中途半端ではないか。まず、彼女が「下着論」を書いたとしても、彼女を知る読者なら誰一人意外には思わないというハンディがある。これをはねのけて「笑わせる」にはかなりの筆力を要する。
第二に、「笑ってもらおうとは思わない」服飾文化論の著作だったとした場合はどうか。イエスが陰部を何物かで覆い隠していたのか、いなかったのか、それだけを取ってみても、いかにも踏み込み不足で、不完全燃焼は明らかである。紀元前後のパレスチナの衣料事情について、百科事典をちょっとめくった程度で、まともな論考が出来るはずはないからである。
他人の著作からの引用をタダ漫然と並べ立てて、おもしろいでしょ?といわれても、「魔女の1ダース」「真昼の星空」等々の傑作を知っている信奉者としては、満足も納得も行かない。出来の悪い大学生の卒論を読まされているようで、がっかりしたと感じている愛読者は私だけではないと思う。
彼女の書くものに常にあった絶妙の「落ち」が、本作では全くと言っていいほど欠落若しくは不発に終わっているのも、不満の一つだ。
お得意の下ネタつながりで、下半身を覆う下着や被服を取り上げたら、思わぬ落とし穴があいていた、というところか。
どうせなら中島利一郎の「卑語の起源」のような著作を期待したい。
さもなければ初心に帰るべし!