まさに、狂い咲き…!
★★★★★
冒頭からアドレナリン全開で主人公が98分間暴れ周り、そして果てる。
それだけの映画ともいえるのだが、にもかかわらず強烈な面白さ。
『狂い咲き〜』とは的を得たタイトルだ(英題『クレイジーサンダーロード』では弱い)。
主人公は映画の最中ほとんど怒りっぱなしだが、映画が進むにつれてその熱さが驚くほど魅力的に見えてくる。(とても痛快だ)
映画のリズムや構成のバランスも無視して衝動的に作られた映画のように見える。
ところどころおかしな場面もあるし、つっ込みどころ満載の映画でもある。
しかし、そんな破綻すれすれの映画であるにもかかわらず、驚くほど面白い。
強烈な熱気を見事に真空パックしてある。その中のいろいろなもの(←監督の才気、俳優の素晴らしさ、時代背景、等々)が今も鮮度抜群の状態でつまっている。
熱い映画を見たい方は是非
人生の道標
★★★★★
この映画を観たのは多感な高校生の頃でした。
いろんな意味で衝撃を受けましたが、その後の自分の
人生観まで変わるとは自分でも思わなかったな〜
どんな状況に陥っても信念を貫く凄さ、カッコよさ・・・・・・
シブさの中で時折見せる山田さんのはにかんだ笑顔は
一生忘れません。
とにかく若い人に見てほしいな。
なんて刹那的なんだ!ったく!!
★★★★★
日本映画業界で名前に石井と付く人はブッ飛んだセンスの人ばかりだな!
「石井輝夫」といい・・・「カールスモーキー某」も別の意味で・・・
石井總互監督のセンスは自分に良くあってるようで、ほとんどの作品が好き。
「エンゼル・ダスト」や「水の中の8月」あたりはだいぶ完成されてきて誰でも観れる感じだけど、
初期の頃はこの作品といい、「爆裂都市」といい個性が厳しい作品だよね。
主人公の乗っている単車が最後のシーンで「ケッチ」なのに、冒頭は「バブ2」なのは何故?
突き通した信念
★★★★★
主演の山田辰夫さんが亡くなってからこの作品を見る事になるのだが、もっと早く見ておくべきだった…と思わせてくれるような映画。
“他の奴らがマッポにビビってチンタラやってもよぉ、俺たち魔墓呂死だけは最後までつっぱり通しゃいいじゃねぇかよ!!”
誰にも邪魔されずバイクで爆走したいと、最後まで信念を通し、戦った男の話。
映像、音楽、台詞等最高でした。
初っぱなから全開です。
音楽はサントラが発売されてたら速攻で買ってます。
哀川翔がしゃがれたような感じの山田辰夫さんの声も凄くいい。
ブランキーとかミッシェルとか唄ってもらったらはまりそう。
エンディングにでてくるテロップも凄くイケてます。
あのころこの映画しかなかった。
★★★★★
たしか、ザ・スターリンのミチロウがこの映画すごくほめててそれで、自主上映で見て脳みそがいかれちまった。22歳のころだと思う。それでビデオ借りてダビングして何回となく隅々まで見たな。セリフも覚えるぐらいみた。何が良かったかって脚本に山田辰夫のキャラが文句なくマッチしてたからあの映画の持つパワーはすごいよ。全くおれの言いたいこと、やりたいことをすべてやってくれたそれがあの映画だ。映画は何百本見たけど質はどうあれもっとも思い出深く、印象に残った映画はないね。いま俺はもうすぐ50代、真面目な仕事してるし子供もいるけど、だけど今でもジンの叫びはおれの頭の中に響いてるよ。あの映画のようにおれもどこまでも突っ走りてえよ。山田辰夫さん安らかに。合掌。