たむらしげるワールドを思いっきり堪能できる作品です。
音楽ももちろん、映像もとってもおだやかです。
不思議な出来事が当たり前なこの世界に、誰もがどっぷりと浸ってしまう作品ではないでしょうか。なんだか夢見心地にさせてくれました。

　たむらさんの絵やイマジネーションが大好きで、たむらさんの作品を収集してけっこう持っていますが、最近手に入れた映像作品には正直けっこうがっかりしました。他にもＤＶＤ２点とＣＤ−ＲＯＭも買いましたが、全てに共通して紙面の絵とは違い「なにか」が抜け落ちていると感じました。たむらさんの絵特有の雰囲気というか、なにか大事なものが欠けているような気がしました。ＤＶＤではまだこの作品が一番ましな感じがしましたが、ストーリーも随分あっけなく終わってしまい、始め観たときはちょっと呆然としてしまいました。４０数分というふうに書かれていたので、ストーリーが２０分ほどで終わり、「えっ？終わり！？」と呆然としていましたが、残りの２０分はメイキング映像でした。本編が４０分だと思い込んでいたので相当ショックでした。そしてメイキング映像のインタビューも音声の状態がひどく、特にたむらさんのインタビューが声が小さすぎてなんて言ってるかわかりません。ボリュームを上げても雑音が大きくなり結局聞き取れませんでした。そのへんももっとちゃんとしてほしかったです。あと紙面と映像で違うところと言えば、声のイメージですが、僕はロボットの声がイメージと違い少し違和感というか、がっかり感がありました。
　批判事項が多くなってしまいましたがやはり幻想的な世界観は美しいです。やはりたむらさんの絵は寒色系が特に美しいと思いますが、黄色などの暖色系にも癒されますね。次に映像作品が出るときは、もう少し僕の満足のいくものになればいいなと思います。

時間は３０分と少し短い気がしますが、あきないし疲れないといえばちょうどいい時間かもしれません。
私はこの作品をみるとなぜかウトウトきてしまいます。青い綺麗な映像と、手使海さんの音楽がいいです。
老人の声は｢波平さん｣の声でとってもやさしい感じです。
映像特典もけっこうありました。たむら氏やスタッフへのインタビューや製作の過程など…。何ヶ所かミスがあるそうです。おもしろいです。
たむら氏のＤＶＤは３作でてますが、私はこれが一番です！

想像力を刺激されます。
アニメーションが美しく、たむらワールドを堪能できます。
手使海ユトロさんの音楽もばっちりはまっていて大満足です。