是非 再発売を
★★★☆☆
節目の2009年にはいろいろあって再販は見送られましたが
なんとか廉価版BOX発売をお願いします。
サイボーグ009 バトルアライブ篇 DVD-BOXみたいな凝ってるけど商品到着時にはディスクが外れているようなケースはいりませんので、サイボーグ009 1979 DVD-COLLECTION Vol.1みたいなシンプルなケースでお願いします。
005の人生哲学が光る「戦いの明日」と「青いけもの」
★★★★★
サイボーグ009の30年来のファンです。この巻は、一話完結ものが3作収められていますが、native americanである005の人生哲学が光る巻として、素晴らしい出来に仕上がっています。「戦いの明日」編では、他の生物を殺すことのできる精神感応力を持ちながら、殺してしまうと自分も死んでしまうという不文律を持つ宇宙人種族の子供たちが、生物を殺すことを遊びとして楽しむ謎の敵(これも宇宙人)に終われて地球にやってくる。子供たちを脅しつけ、恐怖心をあおって精神的に追い詰めることで「戦う」ことを教えようとする002。子供たちはついに目覚めて「不文律」を破り、その強力な精神感応力で謎の敵を粉砕する。だが、子供たちを目覚めさせたのは、002の「脅し文句」ではなかった。目覚めさせた本当の理由は?...ここで005が素晴らしい洞察力を見せ、002自身も気づかなかった002の「優しさ」について、語る。
「青いけもの」編では、西部アメリカの故郷に一人帰った005が、資源開発のために金と引き換えに先祖伝来の土地をいとも簡単に放棄してしまった仲間のnative americansに失望しながらも、世界の資源開発事業を連続で襲う豹のような「青いけもの」(=地球の代弁者?)に一人敢然と立ち向かい、善たる人間性への揺らぎなき信念を語る。
005は寡黙な男として設定されているので、この平成版009シリーズでもセリフが少ないのですが、それだけに名セリフがたくさんあります。
003が美しい「未来都市(コンピュートピア)」は心に残る機械のお話
★★★★★
009と003が、薔薇の咲き乱れる中で静かに横たわり一緒に空を見ているという不思議な情景で始まる第30話「未来都市(コンピュートピア)」は、本筋とは離れた小休止的な作品ながら、なかなか特異で面白い。
完全に機械で構築された都市コンピュートピアに、身体の大半が機械のサイボーグ戦士達が赴くことに何かの予感を感じ、特に身体の大部分が機械化された004の葛藤が伝わってくる。
主役ともいえる003の絵、表情、しぐさが特に魅力的に描かれている。彼女のファンは見逃せない回であると共に、彼女を愛する奇妙な存在に同調していくのを感じた。
そして、009と003はまだデキていなかったのかと意外に感じる(笑)。003は決して誰かを特別扱いせず、誰にも優しいことを再認識するが、そんな彼女に愛を求めるには、やはり必要なものがあるんだなあと、妙に真面目に感じ入ってしまった(笑)。それも、機械と人の心のコントラストの魔術かもしれない。
何度も見直したい、ある意味、シリーズ屈指の名作と思う。
とりあえず第2章になっています
★★★★☆
21世紀009の第2章第1巻は、前章からの続きである「闘いの未来」、005がメインの「青いけもの」、009と003の恋愛感情をほのかに垣間見せる「未来都市」の3話が収められている。
どうしてここで第2章になるのかよく分からないところもあるが、この後「地価帝国ヨミ編」に繋がっていくためのインターミッションといったところのようだ。
「青いけもの」は009原作にはないエピソードだが、他の2話はそれぞれ印象的な話ばかり。画面構図も色彩も、原作では見ることができなかったところまで表現されていて、やっぱりアニメだよなあと思わせてくれる。
特典映像の設定集や添付のライナーノートも、前巻までにはなかった楽しみになっている。
未来への警鐘
★★★★☆
「闘いの明日」=侵略者から仲間を守るためには自分たちの力で闘うことが必要である。逃げるだけだったパルたちに、自分の心の弱さとの戦いを教えた002の姿はたくましく、正義感にあふれていた。
「青いけもの」=故郷の変わり果てた姿と青いけものの出現に、自分の求める生き方を信じる005の決意が自然との共存について考えさせられる。
「未来都市」=コンピューターを扱うのは良くも悪くもプログラミングした人間の心。“愛が感じられない町”と語る003の愛情論は、反転した未来に警鐘を鳴らす。
どの作品も、未来への警鐘として考えさせられる内容でした。サイボーグ009という正義をテーマにした作品だからこそ、深い意味を感じることができてすばらしいと思います。