TVドラマ『トゥルー・コーリング』の最大の魅力は、超能力を扱った魅力的な設定、そして一般には過小評価され気味な主演女優エリザ・ドゥシュク(『吸血キラー 聖少女バフィー』)の演技だ。この2つが相まって、番組は少数ながら熱心な視聴者を得てきた。このディスク6枚組セットは、この2つの魅力を余すところなく伝えてくれる。2003年のデビュー・シーズンを全話収録しているのみならず、特典も驚くほど充実。ドゥシュク演じるトゥルー・デイビーズは、モルグ(死体安置所)に勤務する若い女性。死者たちの声を聞くことができ、さらに、彼らが死を迎えた日の朝に逆戻りできるという能力の持ち主だ。ただし、トゥルー自身にとって、この能力は重荷となることも多い。トゥルーは、弟(ショーン・リーブス)と上司(ザック・ガリフィアナキス)の助けを借りて、死者たちの人生最後の1日をやり直し、彼らを早すぎる死から救おうと奮闘する。 では、見どころとなるエピソードを紹介していこう。第12話 「バレンタイン(Valentine)」では、トゥルーが連続殺人犯と対決。第8話「清算(Closure)」では、戦争の英雄となった若者が死後に恋人との再会を試みる。第9話「モルグ殺人事件(Murder in the Morgue)」は、結婚当日に殺された花嫁をめぐる物語。第14話「父と娘(Daddy's Girl)」では、トゥルーの過去に関する衝撃的なニュースが明らかになるとともに、悪役風の登場人物ジャック・ハーパー(ジェイソン・プリーストリー)が初登場。ジャックはトゥルーに似た能力を持っているが、死んだばかりの人々に対する姿勢はまったく違う。5枚組ディスクの収録内容は、第1シーズンの全20話、ドゥシュクやリーブズやプロデューサー陣によるコメント、削除されたシーン、キャスト数名のオーディション風景など。特典の締めくくりは、フル・ブラウン・ローズによるテーマ・ソング「Can Somebody Help Me」のミュージック・ビデオだ。(Paul Gaita, Amazon.com)