本作の多くのトラックにはジェフ・リンが参加。だがリンは決して出しゃばらず、引き立て役に徹しており、ポールがほとんどの歌と演奏を一手に引き受けた。リンゴとギタリストのスティーヴ・ミラーのサポートもあるが、この2人の存在はありがた迷惑の感もある。ここに並んだ曲の数々は、全盛期の高みには及ばないものの、かつてのポールの紛れもない才人ぶりを思い出させてくれる。聴いていて楽しい1枚なのだ。(Chris Nickson, Amazon.co.uk)