メアリーお嬢さまはつむじまがり。そう呼ばれていたメアリーが、庭の草木や花の面倒をみているうちに、少しずつ変わっていく。メアリーはまた、メアリーに負けないくらい傲慢(ごうまん)で病弱ないとこ、コリンの病気も治してしまう。英国ヨークシャー州の荒野に建つ、陰気で古いお屋敷に閉じこもっていたふたりは、病気がちでいつも不機嫌なところまでそっくり。けれども、閉ざされていた秘密の庭に足を踏み入れ、さまざまなことを思い描いて遊びまわるようになると、みるみる間に子どもらしい元気を取り戻していった。
「そこは、だれにも想像できないほど気持ちのいい、そしてふしぎな感じのする場所でした。庭を囲む高い塀は、葉のおちたバラのつるでおおわれていました。つるはびっしりとからみあっています…『静かなのはあたりまえだわ』と、メアリーは小声で言いました。『十年間、この中で話をした人はいなかったんだもの』」
春が来て、新たな命が土の中から姿を見せると、気難しいメアリーとコリンにも笑顔が見られるようになる。
生きることや愛することに少しでも不安を感じたことがある者にとって、勇気を奮い起こしてくれそうな『The Secret Gardedn』(邦題『秘密の花園』)。読むものをわくわくさせ、元気づけてくれる1冊だ。フランシス・ホッジソン・バーネットの描く人物はみな個性的で、85年たった今でも子どもたちの心をとらえて離さない。(9~12才児向け)
イマジネーションがふくらむシーンがたくさん。
★★★★☆
ネイティブの”9歳以上対象”の本なのでまだ少し難しかった。
けっこう分厚くて数ヶ月かけてちびちび読んでいました。
このお話「秘密の花園」は「小公女」の作者でもあるフランシス・H・バーネット。
【あらすじ】
インドで暮らしていたメアリー・レノックスは両親の死後、
おじのクレイヴン宅に引き取られることになった。
おじのクレイヴンは妻の死後すっかり心を閉ざし、
コリンのことはおろか屋敷にも寄り付かない状態。
妻が大切にしていた花園も閉鎖し、鍵は土の中に。
大きなお屋敷で一人ぼっち、病の恐怖から毎夜のようにヒステリーを起こす
コリン。召し使いたちはコリンの存在をひたかくしにするが、
何度も耳にした泣き声をたどって見つけたのはメアリー。
章の前半はまだまだ暗く、ストーリーは盛り上がってこないが、
優しい姉的存在のお手伝いのマーサ、
純粋で、動物や植物好きなディコン(マーサの弟)
はこのお話しでは大きな存在。
メアリーと共に秘密の花園を生き返らせてゆくさまが
後半の多くを割いて描かれています。
一方、このお話でエネルギーを取り戻したのは花園だけではなく、
コリン、その父クレイヴン、メアリーたちだった。
日々息を吹き返してゆく花園のことをメアリーはコリンに話して聞かせ、
メアリーが来ること、外の世界のお話をコリンはとても楽しみにするように。
そしてある日、ディコンとメアリーはコリンの車椅子を押して
外の世界を見せようと計画します。
かつて目にしたことのない、想像の中だけにあった花園を初めて目にするコリン。
3人は花園で過ごす機会が多くなり、コリンは立って歩けるようにまで回復。
ホームメイドブレッドやバターなどとてもおいしそうな食べ物が
登場。それを秘密の花園で食べるのです。
球根から花が育っていくさまなどイマジネーションがふくらむ
シーンもたくさんあります。
ストーリー中に登場するイラストはおおよそ40年ほど昔のクラシカルなもの。
後半に進むにしたがってメアリーの表情の描き方が変わってゆくのも見所の一つ。
※ディコンたちが話す「ヨークシャーなまり」が文字にも現れています。
thaはyouに置きかえることができます。
おもしろい!!
★★★★★
友人からもらったとき、正直言って「古典名作だし飽きそう」という思いが強かったです。しかし、一度読んでみると、不思議にはまってしまい、ノンストップで読み終わってしまいました。こちらがすっきりするくらいに物事をはっきりと言うMaryに心優しくて一度会ってみたくなるようなDickon、不器用だけどMaryのことが大好きな病気のCollin、その他にも優しいメイドやきっついおばさんなど、とにかく登場人物の個性がすごい!人物の描写も、実際その人を見ているような感覚にさせてくれます。ヨークシャーの方言も特有の言い回しも興味深くて、それに慣れようとがんばるMaryも可愛かったです。幼い頃読んだ「秘密の花園」はこんなにおもしろかったっけ?と思ってしまいます。みなさんも是非この感動作をもう一度読み直してみてはいかがですか?
自然の持っている力
★★★★★
秘密の花園のretold版ですので、いくつかのエピソードが削られていますが、
内容は良くまとまっています。
子供向きの平易な英文なので、中学卒業程度で十分読めると思います。
使用人の言葉はヨークシャー訛りで表記されていますので、これが読みにくい
と思う人がいるかもしれません。
心温まる物語
★★★★☆
アニメや絵本などいろいろな種類があるけれど、やっぱり原作が
一番雰囲気がででいました。
物語にでてくる人々すべて個性的で、いい味だしてます。
英語が苦手な人でも、割と楽に読めると思います。はじめの一冊にどうぞ!