死ねない私が読んで軽く苛立ちを覚えた本
★★★☆☆
死にたいと思う自分が自殺した人の残した思いを少しで知りたくて読んだ本
以前よりここのレビューを読んでいたのですが今まで怖くて買えなかったが思い切って購入してみました
最初のページを見てとても切なくなり大切なものが命を絶つということが心にどんな傷を残すかということを学んだ
少なくともこの人は誰からも愛されていなかったわけではないんだと思う
でも愛されていたからといっても死ぬのをやめられるわけではない
そして読むにつれて彼女考え方に表面上でも触れ
彼女にとっては私という存在も否定対象だということに気付かされた
そして自分にとっても彼女は否定対象だということがわかった
周囲を分類してる下りがいくつかある
共感でできる面もあるが
彼女のフィルターがかかった世界ではある意味自分以外を見下しているように聞こえる
私も他人を拒絶タイプだがこういう考え方を持つには至らなかった
いい本なのだろうが周囲のレビューのような気持ちにはなれなかった
自分にはある程度生きる力になった
★★★★★
自分としては最終的に救いになった本かもしれない。
「そうそう、そうなんだよ、あるある、同じ目にあった、
今でもこうだよ、やっぱりそうなんだ、」と
ほとんどのこと※に自分と照らし合わせて共感できる本でした。
(※10代の頃に読みハマッたので、今で言うスピリチュアル的な解釈の部分については
イマイチよくわからなかったですし、今でも全て納得できる訳ではありません)
「ああ、同じ人がいたのか。死んじゃったけど」
そう思ったら、ほんの少しかもしれないけど
この本は自分にとってチカラになりました。
また山田花子のマンガを読んでいても、全く自分と同じ体験をしているのを見て
自分の過去の体験を、マンガの中の出来事としてとらえることができたりもする。
もちろんいじめられたりしたトラウマは今でも残っていますが、
この本や山田マンガがなかったらそのいじめなどの経験は
昨日のことのように生々しく自分の中に今でも生きていたような気がします。
この本を、山田花子と同じような体験をした&感覚の人にすすめていいかどうか、
それはわからないです。
引きずられて自殺してしまうような人もいそうだし、
私のように生きる力になる場合もありそうだし
(そういったことはこの本に限らないか)。
ちなみに当時親に読ませたところ、「まったくもってわからない」、
マンガをバイト仲間に見せたら「気持ち悪すぎる」、
最近ネットでの知り合いに見せたら「中二病のきわみ」といわれました。
自分の中だけで楽しむのがよいでしょう。
(人にすすめようとした私が明らかにおかしいのですが)
個人的な思いつきですが、この本を哲学者の中島義道氏に読んでもらって
その上で彼が一冊何か本を出したら面白いものになる気がします。
ひとの日記を勝手に読むのはいけないと思いました
★★★★★
山田花子のことを知りたい人が読むにはいいですが、これは多分、本人は発表しようと思って出版されてない部分もあると思うので、ファンの感想の中にはあまりの勝ってさに怒りさえ感じてしまうものもあります、カバーの装飾にお棺やお葬式の写真があるのがすごいことだと思います。
買いです(でも、まずは作品から)。
★★★★☆
父親をはじめとする直接、間接の関係者らによる追想録、と言ってしまえばそれまでですが、人によってはうまく彼女を対象化できていなかったり、あるいは逆に自らを場違いと思っているような節があったりと、それがまた、生前の彼女がうまく周囲と距離を取れずにいたことを思わせて、それを安易に作品に直結させるのも陳腐でしょうが、やはりそんな気になったりもします。これまた陳腐な発想かもしれませんが、僕自身が彼女の作品とうまく距離を測れないことも影響しているのかもしれません。肥大した自意識の塊のような作品を描き続けた彼女が、そんな自分との距離を誤り、そしてそれを普通の人のように「大人」になることで対象化できなかった、それが同様の心象を抱える世代を引き寄せるという構図を、本書はわかりやすい形で提示してくれているような気がします。
賛否両論・甲乙・白黒…が分かれる一冊
★★★☆☆
私は世代の違いもあり、彼女の漫画を知らない。
ただ自殺当時のニュースで、彼女の存在だけは知っていた。
それだけなのに、なぜか惹かれて購入してしまった一冊である。
ハッキリ言ってしまえば、
甲乙付けがたい…白黒付けがたい…
他に類を見ないであろう、奇特な一冊だと感じた。
とても文章とは言い難い、殴り書きに近い状態の文が多く、
また、明らかに幾つもの人格が滲み出ている文も多々あり、
私の叔母などは、
「気持ち悪い。読んでるとアタマが痛くなる。」
という感想を口にし、完読出来ずに終わった。
彼女を知らない私は、
なぜか彼女の心の叫び声が聞こえる気がした。
苦しさ、哀しさ、辛さ、儚さ…など、
想像を絶するようなパワーを感じて止まなかった。
そして、そのパワーを持つ彼女が非常にピュアな人だったんだな…と感じた。
この本を世に送り出した彼女の父親は、
真の彼女を知って貰いたくて出版したのだと思う。