セリーヌ・ディオンが5年ぶりにリリースしたフランス語アルバム。タイトル通り、ジャン=ジャック・ゴールドマンのプロデュースの下、80年代に活躍したパリのバンド、カナダの元メンバー3人とレコーディングしている。ジャケットに映る短髪、Tシャツ、ジーンズ姿のディオンに驚いたファンも多いと思うけれど、そんなたたずまいが物語っているようにカジュアルな雰囲気の作品だ。
ドラマチックと言えば聞こえはいいけれど、ときに演出過多にも思える一連のヒット曲にはないシンプルな味わいが聞きどころ。ブルース・タッチの「ヌ・ブージュ・パ~動かないで」、フォーキーな「ルティアン-モア~私を引き止めて」、ケルト風の「ジュ・リュイ・ディレ~私は彼に言うでしょう」がオススメ。(山口智男)