サーファー・ガール
価格: ¥1,800
『Surfer Girl』は、ビーチ・ボーイズの3作目のアルバムにあたるが、バンドの創設者にして創造面での中心人物、ブライアン・ウィルソンがプロデュースを担当したのはこれが最初だ。それまでのアルバムとの違いはオープニングの2曲からして際立っている。その2曲、「Surfer Girl」と「Catch a Wave」は、後の独特のビーチ・ボーイズ・サウンドをうかがわせる青写真にもなっている。前者はブライアンのファルセットが優しく舞い上がる、音楽的にも洗練されたバラード。後者はマイク・ラブのトレードマークだったトゥワングをフィーチャー。いわゆるサーフィン・ミュージックを一躍世に知らしめたギター奏法だ。どちらの曲も、それ以前と比べてバンドのハーモニーが引き締まっており、随所に冒険的な試みを見せている。同様のアーティスティックな姿勢が再び現れるのが「Little Deuce Coupe」と「In My Room」だ。特に後者のバラードは、ブライアンが持てる才能をフルに発揮した曲で、彼の内省的な精神が早くも垣間見える。(Jerry McCulley, Amazon.com)