そしてエドガルド役のベルゴンツィがまた素晴らしい。ドラマティックかつ甘いその美声はどんな役でもこなしてしまう。エドガルドのハイライトはもちろん最後の「わが祖先の墓よ・・おまえは昇天の翼をひろげた」であるがこの10分以上ある長い部分を完璧に歌いきる。高音域もしっかりしていうことがない。「わが祖先の墓よ」後のブラヴォーと拍手の嵐は印象深い。
ところが今回一番共感したのはエンリーコ役のマリオ・ザナーシである。これまで名前も聞いたことがなかったので、彼の歌唱には驚いた。何一つとして傷がなく、正統派ベルカントと言ったところであろう。容姿もよく、全てにおいて完璧である。バスティアニーニにも引けをとらないとおもう。録音が少ないのが惜しまれる。
舞台のセットも気に入りました。本当に非の打ち所がない舞台です。
まぁ、非があるとすればスコットの顔ぐらいか?