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あざやかな退任 (徳間文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 徳間書店
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サラリーマン役員の苦悩が良くわかる。 ★★★★★
いつまでたってもサラリーマンには出世願望が消えることはないのだのと言うのがこの本を読んだ正直な感想です。その出世願望と会社の将来(特に自主独立路線か子会社化かの選択)との狭間で苦悩する大手部品メーカーの副社長の姿が実によく描写されています。

「失うものがない者ほど強いものはいない」とよく言われますが、サラリーマンにとっては自分の地位(役職)を一番失いたくないのだと再認識させられました。そして失うものを手放した瞬間、冷静な判断が出来るものなんですね。将来、もしかして自分がこのような立場になったときどのように行動するのだろうかと考えさせられました。

筋立てとしておもしろい読み物ではあるが!? ★★★★★
最高傑作、と佐高信が書いているが、確かに物語りの展開が巧く短編の切れ味である。
ただし、金融腐蝕列島のようなオドロしい世界に触れた読者としては、最高傑作と呼ぶかどうか。
筋立てとしておもしろい読み物ではあるが・・・。