それらの気骨の折れる仕事に、自己流の対応でなんとかやってきた。ビジネス書も読んだり、心理学をかじったりもした。しかし、それらの記述はは隔靴掻痒、いったんソフトウェア世界に変換しなければならない。この本には、そのものずばり、ソフトウェア工学組織における様々な応用問題、基本問題が記されている。そのまま脳内変換することなく、「使える」のだ。
それは、そのままワインバーグの職業生活の軌跡でもあったのだろう。僕はようやく、羅針盤と航海図を手に入れた気持ちになった。ここには驚くほど、僕が苦労してきた問題がかかれている。そして、どのように対処すべきかについての、工学屋として至極まっとうな方針も。曰く、計測して、制御せよ。
もちろん、これは旅の始まりに過ぎない。しかし、このような先達の業績を得ることがどんなに力強いことであるか。我々は、個別にソフトウェア組織のスパゲッティを解きほぐす方法を再発見しなくてもいいのだ。
----すべての糸口は、「ここ」に書かれている。
ていく。システム開発自体をシステム開発の視点で分析するというユニークな
本である、とも言えるかもしれない。
システム開発のみならず、いろいろなグループの中で仕事をする場合のに重要
ないろいろな視点を教えてくれる本であると思う。
ただ、いかに行動すべきかという面では若干弱いような気がするが、それにつ
いては、同じ著者の「スーパーエンジニアへの道」にという本があるので、そ
ちらを読むべきなのだろうけど。