理解するには気合が必要だが、内容はすばらしい
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ワインバーグ氏の本は読みやすい本と難しい本があり、これは難しい本に分類される。ただし文章自体が難しいわけではなく、使われている名詞が何を言っているのか分からない事が多く、思考を妨げる要因になっていると感じられる。これはこの本の翻訳が悪いのではなく、名詞それぞれ深い意味があり、「ソフトウエア文化を創る」シリーズのどこかに詳しい内容が記載されている為に「ソフトウエア文化を創る」シリーズをきちんと読まなければ、何を言っているのか分からない事が原因である。(本屋で立ち読みをしてもこの本の良さはおそらく伝わらないであろう・・・) 実のところ、私もこの本を読んだ時には「難解な本」だと感じたが、「ソフトウエア文化を創る」の前3冊を読み直してからもう一度読み直したときに、この本の価値を再発見する事ができた。まえがきで記述されてある通り、「前3冊は必ず読んでからこの本を読む事」というのは本当に必要である。(間が空けば空くほど、内容を理解するのが難しいので、一気に読む事をお勧めします。そして何回も読むことをお勧めします) システム開発のプロセス改善について沢山の解説本があるが、この本(シリーズ)はそれらを網羅する内容になっていると、個人的には思っている。